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日本一長い商店街で有名な天神橋筋商店街(大阪府大阪市)。1丁目、2丁目、3丁目まであり、その長さは南北約2.6km。ただ「天神橋筋商店街で待ち合わせね」とだけ言った日には、その相手に嫌われることを覚悟しよう。そんな商店街の3丁目には、グルメな著名人にも愛され、夜はいつも満員な"本命お好み焼き"のお店がある。

○天神橋で変わらぬ味を

そのお店の名前は「お好み焼きの双月」。地下鉄堺筋線「扇町駅」4番出口から歩いて1分、赤いテントと提灯が見えてきたらそこが双月だ。お店に入ると、ひとりが通るのがやっとというような細い通路を挟んで4人掛けのボックス席が並んでおり、通路には著名人のサインがずらり。俄然、期待が高まる。

双月がこの地で営業を始めたのは昭和48(1973)年のこと。元々は別の地で洋服店を営んでいた先代が店をたたむことになり、その話を聞きつけた知り合いがお店を好きに使っていいからと提案。そこで一念発起してお好み焼きを始めるに至ったという。ちなみに双月という名称は、先代が洋服店時代に通っていた岸和田のお好み焼店から許可を得て命名したそうだ。今は2代目がこの双月を盛り上げている。

この時いただいたのは、「お好み焼き ぶた玉」(842円)と「ねぎ焼き えび」(1,058円)、そして「焼きそば定食(おにぎり付き)」(1,166円)。お好み焼きは自分で焼くこともできるのだが、せっかくなら店員にお願いした。まんまるとふっくら焼かれたお好み焼きを見て、やっぱりプロにお願いして良かったと思った。

味付けはご自由にということだが、各テーブルにはお好み焼きとねぎ焼きの「美味しい味付け」を記した紙が写真付きで掲示されている。いつの間にかテーブルにレモンがあり、どこで使うのだろうかと思っていたのだが、レモンはここで活躍する。

お好み焼きは(1)マヨネーズ、(2)ソース、(3)かつお節、(4)青のり、の順番。一方のねぎ焼きは(1)マヨネーズ、(2)だし醤油、(3)青のり、(4)かつお節、(5)レモン、の順番。お好み焼きのソースは甘口と辛口が選べ、さらに後付けでにんにくオイルを垂らすのもいい。ただそれ以前に、お好み焼きとねぎ焼き、かつお節と青のり順が逆なのが妙に気になるのだが、これが行き着いた答えなんだろう。

まずはお好み焼きから。生地の中身は秘密とのことだったが、このフワフワ感、山芋の存在は隠しきれていない。しっかりとした甘さもあり、大きな豚肉がうれしい。無心で食べ進めてしまったため、ついにんにくオイルの存在を忘れてしまっていた。次回は試してみたいと思う。ちなみに、にんにくオイルは特にシーフードやモダン焼きと相性抜群だとか。

ねぎ焼きは大きくカットされたねぎが特長だが、よく見ると小さなねぎもあり、香りと歯ごたえが2倍楽しめる。だし醤油は九州産と国産をブレンドしたあっさり仕立てで、レモンとともにさっぱりと味わいに。こちらの記事もフワフワで、ねぎの食感との対比もいい。

気になっていたのが、焼きそば定食の"定食"部分。東京ではなかなか目にすることがないのだが、大阪ではお好み焼きはおかず感覚とのことなので、焼きそば定食というのも一般的な感覚なのだろう。ここでは俵型のおにぎりが3つに、赤だしがセットになっている。

おにぎりは塩むすびなんだろうなと思いきや、ちゃんとかつお節・梅干し・昆布が中に詰まっていた。ちなみに、なぜ赤だしなのか店員に聞いたところ、「寿司屋が赤だしだからとかじゃないですかね」とのこと。肝心の焼きそばはもちもちの中太麺で、初めて食べたのになんだか懐かしい気がしてきた。

双月を訪れる人々を見ていると、家族連れから会社仲間、また、ひとりでとスタイルはさまざま。全席4人掛けの半個室ではあるものの、狭い通路は距離を感じさせない。ひとりでお好み焼きに集中するのももちろんいいが、通路越しに会話を楽しみながらというのもありだ。

人気店ゆえに店員も忙しそうだが、「おいしかったです」と言えば、「おおきに。またいらしてください」と笑いかけてくれる。こうした飾らない雰囲気がまた、お好み焼きをおいしくしてくれるのだろう。

●information

お好み焼きの双月

住所: 大阪府大阪市北区天神橋三丁目3-9-9(天神橋筋三丁目商店街)

アクセス: 地下鉄堺筋線「扇町駅」4出口から南へ徒歩1分

営業時間: 11:30〜21:30/L.O.20:45(土日曜日・祝日は〜21:15/L.O.20:30)

※価格は税込