ブンデスリーガ第5節でゴールを決めた香川(右)と武藤(左)。このまま波に乗っていけるか。(C)Getty Images

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 欧州で活躍する主な日本人選手の国内リーグ戦の採点を、ウェブサイト『WhoScored.com』のレーティングで紹介。週末分(9月16〜17日)とミッドウィーク開催分(19〜20日)をまとめて紹介する(10点満点で新聞や放送メディアなどの点数より全体的に高め)。
 
 今回は、まずこの選手からお伝えしよう。9月20日のハンブルク戦で国内リーグでは今シーズン初先発を飾り、見事に初ゴールを決めた香川真司だ。24分、FKに合わせたエメル・トプラクのヘディングシュートがゴール前にいた香川に当たると、反転しながら落ち着いてボールをコントロールして、ネットに突き刺した。この先制点が呼び水となり、ドルトムントは3-0で快勝。採点は7.49点と上々だ。
 
 逆にハンブルクの酒井高徳は左SBで先発したもののミスが目立ち、5.96という低評価に終わっている。
 
 同じ日に行なわれたホッフェンハイム戦で、DF3人を抜き去る圧巻の今シーズン2点目を奪ったマインツの武藤嘉紀も7.67の高得点をマーク。週末のバイエルン戦では体調が万全ではなくベンチスタートとなり、76分から出場したものの見せ場らしい見せ場は作れず、6.05点という低い点数に終わっていただけに、その汚名を返上した格好だ。ただ、チームは2点のリードを守れず、逆転負けを喫している。
 
 得点を挙げた香川と武藤を上回る高い評価(7.83)を受けたのが、フランクフルトの長谷部誠だ。ボランチで出場し、攻撃では決勝点(1-0)となったPK奪取のきっかけとなるパスを送り、守備では持ち前の危険察知能力を存分に発揮してピンチの芽を次々に摘み取った。
 
 その長谷部にチャンスを阻まれ、5連敗を喫したケルンの大迫勇也は6.45点だった。
 
 日本代表の最終ラインを支えるふたりのDF、サウサンプトンの吉田麻也とマルセイユの酒井宏樹も、好パフォーマンスを見せた。
 
 2試合ぶりにスタメンに復帰した吉田は、空中戦に滅法強いクリスタル・パレスの主砲クリスティアン・ベンテケを封じ込め、1-0の完封勝利に貢献。今シーズン自身最高の7.55点は、妥当と言えるだろう。これで吉田が出場したゲームは、4試合中3つがクリーンシートとなった。
 
 9月10日のレンヌ戦ではわずか38分で交代を命じられた酒井は、その鬱憤を晴らすかのように、右SBとしてアグレッシブな守備と効果的な攻め上がりを披露して7.95点。ちなみに、9月14日に行なわれたヨーロッパリーグ(EL)のコンヤスポル戦では8.49点という突出した点数を叩き出した。もちろんチームトップで、同サイトが選ぶ第1節のベスト11にも輝いている。
 バルセロナを相手に鮮やかなボレーを叩き込んだヘタフェの柴崎岳は7.10点。この驚愕の先制ゴール以外にも、フリーランニングで左サイドを駆け上がってチャンスを作り出したり、積極的なプレスで相手のセルヒオ・ブスケッツやイバン・ラキティッチを抑え込んだりと、攻守に渡り絶大な存在感を見せたわりには、点数が伸びなかった。
 
 逆転(1-2)を許して結果的に勝点に結び付かなったことや、左足を痛めて54分で退いたのも影響したのだろう。この故障で1か月半ほど離脱する見込みとなっている。
 
 リーガ組では、むしろエイバルの乾貴士のほうが点数が高かった。レガネス戦で開幕から4試合連続となる先発出場を果たすと、左サイドからのピンポイントクロスで、CBアレハンドロ・ガルベスの決勝ゴールをアシストして7.34点をマーク。しかし、続くバルサ戦は、2ゴールを決めた昨シーズン最終節のような輝きは放てず、5.70点と辛口だった。
 
 16日のクロトーネ戦に途中出場し、インテルでの通算200試合出場を飾った長友佑都は、先制点に繋がるFKを獲得するなど7.01点とまずまずの評価。3日後のボローニャ戦は先発出場を果たし、6.75と及第点だった。しばらくは左SBの定位置を争うダウベルトとの併用が続きそうだ。