人が「泣く」意外な理由とは?

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『アルフレッド・アドラー 一瞬で自分が変わる100の言葉』が8月30日にダイヤモンド社から発売されたことを記念して、20万部突破の第一弾『アルフレッド・アドラー 人生に革命が起きる100の言葉』を特別公開します。アドラーの厳しくもあたたかい言葉に、あなたも勇気づけられてください。

人はときに「相手を責め、同情や注目を引く」ために泣く

<解説>

 アドラーは「すべての行動には(本人も無自覚な)目的がある」と言いました。これをアドラー心理学では「目的論」と呼びます。そして、「感情が人を突き動かす」のではなく、人は目的のために「感情を使用する」と言いました。これを「使用の心理学」といいます。

 人が涙を流す時、そこには目的があります。それは悲しみを表明するだけの時もあるでしょう。しかし、それ以上の目的がある場合があります。それは涙により同情を集めたり、注目を得たりしよう、という隠された野心です。また、時に涙は相手や周囲の人間に対する抗議や復讐である場合もあります。「私をこんなにも泣かせるなんて。あなたはひどい人だ」そう訴えているのです。

 さらには、このように相手を責めたり、同情を集めることで満足せず、その上で相手を意のままに操り、自分にとって都合のいい状況を作り出そう、とする人もいます。上司が部下を叱ったら部下が突然泣き出してしまった。そのため、上司はきつく叱ることができず、おとがめもなくことが終わってしまった、ということは社会でよくあることです。その時、泣いた相手は心の底で目的をもって泣いていた、という可能性があるのです。

 しかし、これら一連の複雑な情動は無自覚の中で行われることが多いので、本人でさえも意識していないことがあります。そして成功パターンとして繰り返し使われるのです。

※本連載は日曜日以外の毎日更新します。