テスラの充電ステーション、将来は食事もできる「店舗型」に?

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テスラは電気自動車(EV)によって既成概念の枠を乗り超え、自動車業界を変えることを目指してきた。同社はそれと同様に、自社ブランドの充電スタンド「スーパーチャージャー」のネットワーク構築により、自動車の充電に関する概念も変えようとしている。

使用する燃料が異なる点を除き、テスラは最終的にはあらゆる意味で、ガソリンスタンド・チェーンと類似した形態を生み出すことになるのかもしれない。

テスラの充電スタンドでは近い将来、充電が完了するのを待つ15〜20分の間に同社のコンビニエンス・ストアでホットドッグやエナジードリンク、マルボロを買えるようになるかもしれない。さらに、施設の敷地内には食べ物を売る移動式屋台が入り、充電を待つ顧客は歩き回らなくても食べ物を買えるようになるかもしれない。

同社のジョン・ストローベル最高技術責任者(CTO)は、先ごろカリフォルニア州アナハイムで開催された食品サービス向けのテクノロジーに関する協議会、「FSTECカンファレンス」に出席。新たな時代の「ガソリンスタンド」に関する同社のコンセプトについて、そして革新的な同社から聞くことになるとは誰もが思っていなかっただろう垂直市場への関与について、同社の考えを明らかにした。

 電気エネルギーやクリーンエコシステムに関する情報を扱うニュースサイト、エレクトレック(Electrek)によれば、ストローベルCTOは会場で、「充電する人は、ステーションで20〜30分を過ごすことになる」「何か食べたりコーヒーを飲んだりしたいだろうし、トイレも使いたいだろう」などと話したという。

テスラは以前に、トイレのほかテーブルやイス、ソファなどを用意した「カスタマー・センター」を設置する計画を表明している。一部の充電ステーションにはすでに、「スーパーチャージャー・ラウンジ」を開設した。

専門家の間では、テスラが食品サービス事業やコンビニエンス・ストア事業への進出を検討しているのではないかと見る向きもある。だが、同CTOはこれらの事業について、「すでに複数のレストラン事業者と交渉中だ」として、他社に委託する考えを明らかにした。

現時点では、テスラ車のオーナーたちが充電の待ち時間をどう過ごすかという問題への対応策として、同社は米国内、特にカリフォルニア州内では、カフェやレストランの近辺に充電ステーションを開設したり、スーパーチャージャーを設置したりしている。

テスラが計画として明確に打ち出しているのはこれまでのところ、今年初めに設置済みだった急速充電用のスーパーチャージャーの台数を、年末までに約2倍に当たる1万台以上とすることだ。同社はまた、レストランやホテル、駐車場と提携し、それらの施設に充電器を設置する「デスティネーション チャージング ネットワーク」を拡大、設置台数を9000から1万5000に引き上げたい考えだ。

テスラは現在、世界31か国の830か所で、複数の充電器を置いたスーパーチャージャー・ステーションを運営している。