ロベン島を出発したフェリーが浸水(画像は『IOL News 2017年9月18日付「Internal and maritime safety probe into Robben Island ferry sinking」』のスクリーンショット

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ケープタウンの観光名所のひとつであり、故マンデラ元大統領が18年間収監されていた世界遺産のロベン島。ケープタウンから約12km沖合にある島への唯一の移動手段はフェリーである。このたびロベン島からケープタウンに向けて出発した観光フェリーが悪天候で沈みかけ、乗船していた68名が救助された。『IOL News』など複数のメディアが伝えている。

9月15日午後2時18分、テーブル湾の「NSRI(海難救助隊)」はトランスネット港湾局から「ロベン島からケープタウンへ向かっていたフェリー『タンディ(Thandi)』が浸水している」との救助依頼を受けた。当時、海上は風速20メートル、波の高さは2〜3メートルと報告されており、NSRIが駆け付けると小さなフェリーは今にも横倒しになりそうだったという。

現場では乗員・乗客計68名のほとんどが船上でオレンジ色のライフジャケットを着用していたが、救命ボートに乗って波に飲まれそうになりながら救助を待つ者もいたようだ。

オーストラリアから家族でロベン島を訪れていたというザラ・ウォールズちゃん(9)は、当時の様子をこう語っている。

「この海で凍え死ぬんじゃないかと思ったの。大波がボートに押し寄せてきて本当に怖かった。でも大丈夫、なんとかなると自分に言い聞かせていたわ。」

ザラちゃんの母も、救助までの状況を次のように明かした。

「波が荒く、ボートが小さすぎるんじゃないかと恐ろしかった。ボートが傾いてきたから娘と海に飛び込もうと靴を脱いだけど、ある男性が『まだボートは沈んでいないから、ジャンプする必要はない』と周りの人々に落ち着くよう諭していたわ。それで冷たい水に飛び込むことはなかったの。」
「それにライフジャケットがきちんと装備されていて心強かった。救助隊は20分くらいで到着したかしら。救助はとてもスムーズだったわ。」

現場に到着したNSRIは、すでに待機していたロベン島観光フェリー「Madiba 1」とNSRIの「Spirit of Vodacom」へと乗客らを速やかに移動させ、ケープタウンのテーブルベイの港へと全員を搬送した。地上でも救急隊ER24が待機、ケープタウン市や空軍もヘリコプターを出動させ万が一に備えた。

ケープタウンでは乗客2名が病院に搬送され、数名が低体温症で手当てを受けたものの、68名全員の無事が確認された。現在、南アフリカ海上安全局(South African Marine Safety Authority、SAMSA)が事故原因の調査を行っている。

ロベン島を巡るフェリーは船長が泥酔したり、機器の故障が多発するなどトラブルが絶えない。世界遺産であるロベン島への人気が高まっているだけに、運営管理はしっかり行ってもらいたいものだ。

画像は『IOL News 2017年9月18日付「Internal and maritime safety probe into Robben Island ferry sinking」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 FLYNN)