19日、韓国経済新聞は、研究中心の大学院を育てるとして韓国政府が1999年から18年間で4兆5600億ウォン(約4400億円)を投じたにもかかわらず、韓国の大学は今や単なる「論文工場」に転落したと酷評した。写真はソウル大。

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2017年9月19日、韓国経済新聞は、研究中心の大学院を育てるとして韓国政府が1999年から18年間で4兆5600億ウォン(約4400億円)を投じたにもかかわらず、韓国の大学は今や単なる「論文工場」に転落したと酷評した。

記事は、出版社エルゼビアが提供する抄録・引用文献データベースの「スコーパス(Scopus)」に基づき、過去20年(1997〜2016年)の韓国を含めた上位20カ国の論文の成果を分析し伝えている。

これによると、韓国の論文件数は1997年には1万3050件だったが、2015年には7万7362件となりピークを迎えた後、昨年は7万6733件とわずかに減少した。世界での順位は06年に12位に上がった後、停滞している。

一方で、論文の質は「平均以下」との厳しい評価だ。相対的なインパクトファクター(FWCI、引用された頻度を測る指標)は1であれば平均だが、1998年は0.8だったが、2009年に1に達した後、16年に再び1以下に低下した。同指標の世界ランクも16年に13位と、1997年の「スタート地点」に戻ってしまった。

エルゼビアの関係者は、「論文の被引用指数は、アジア諸国には相対的に不利な面がある」としながらも「上位10%のジャーナルに発表された論文の割合を基準に、韓国が、日本はもちろん台湾にも劣るという点は注目すべき部分」と指摘した。

専門家は、「お金はあふれているが適切に使えない状況」と診断する。韓国研究財団団長を務めたソウル大医工学科のキム・ソンワン教授は「ソウルの主要大学の理工系教授の多くは1年に5億〜10億ウォン(約4900〜9900万円)の研究費を受けている」と説明した。

こうした現状について記事は、「米国など先進国の大学と韓国の大学の最大の違いは、論文のために研究をするのか、実際の生活を変えるために研究をするのかだ」とし、「国内の大学風土で論文を書くということは、すなわち研究費が受け取れることを意味する」と指摘。さらに「教授の能力は、研究費をどれだけ受け取ったかで評価される。約20兆ウォン(約2兆円)に達する国の研究開発資金のほとんどが『論文のための論文』を量産するために使われているというのが専門家たちの評価だ」と酷評した。

この報道を受け、韓国のネットユーザーからは「本当にごみみたいな論文が多い」「しかも盗作論文も多い」「大学から率先して変わらねばならない」「大学教授の研究活動といえば、結局は金集め」「教授の10人中9人は腐っていると思っていい」など、韓国の論文の質と大学に否定的な意見が寄せられた。

また、「ちゃんとした論文を1本出すには、少なくとも1年以上の調査研究をしなければならないし、論文完成後に学会誌への掲載手続きだけでも通常半年以上はかかる。政府は今年予算を支援したら、来年には成果を出せという。こんなことでいい研究結果が出るわけがない」と、政府の政策を批判するものもあった。(翻訳・編集/三田)