今季初ゴールを決めた香川真司【写真:Getty Images】

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今季リーグ戦初スタメンで今季初ゴール

 20日、ドイツ・ブンデスリーガ第5節の試合が行われ、ドルトムントはハンブルガーSVを相手に3-0で勝利した。この一戦で先制ゴールを奪ったのは、この試合が今季初スタメンとなったMF香川真司。結果を掴み取りたかったと語る日本代表MFは、この得点を足掛かりに新体制の奥深くに入っていく。(取材・文:本田千尋【ハンブルク】)

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“初ゴール”が生まれたのは、24分のことだ。右サイドのゴールライン際。アンドリー・ヤルモレンコが直接FKを蹴る。少し緩やかなスピードでゴール前に送られたボールを、エメル・トプラクがヘディングシュート。しかし枠には飛ばず、手前にいた背番号23の右足に当たった。

 足元に落ちてきたボールを、香川真司は、1つフェイントを入れて、きっちりと決め切った。

「元々入らない予定だったんですけど、中には。ただ、数的優位だったので、高徳が付きにくそうにしていたので、入ってみたら、まあ、目の前に上手くこぼれてきた、こぼれてきたっていうか味方のシュートでしたけど。まあでも、冷静に決めれたのかなあと思います」

 自ら状況を判断し、ヤルモレンコが蹴る前に、外側からゴールエリアの「中に」スルスルと移動した香川。千載一遇のチャンスを物にして、ボルシア・ドルトムントに先制点をもたらした。

 9月20日に行われたブンデスリーガ第5節、対ハンブルガーSV戦。香川は「今日は自分にもプレッシャーをかけて」臨んだという。

「結果というものを絶対的に、掴み取りたかったので、そういう意味では、まあ良かったのかなあと思います」

 結果が欲しかった。13日のCLトッテナム戦以来、2試合ぶりに先発出場した日本代表MFは、試合の後で開口一番そう言った。今季のブンデスリーガでスタメンに名を連ねるのは、このHSV戦が初めてのことだ。

香川の状態に対する細心の注意。指揮官の理解

 ペーター・ボス監督は、右肩の脱臼で離脱していた香川の状態に細心の注意を払い、少しずつ出場時間を増やしてきた。そうした指揮官の理解があるため、ハンブルクでのアウェイゲームは、もちろん香川にとって背水の陣ではない。66分に途中交代となったが、「ポジティブに受け止めたいです」と語っている。

「ステップ、段階を踏んでっていう意図だと思うので、まあ、ポジティブに受け止めたいですし、次、さらに出場機会、時間を増やしていければ、いいんじゃないかなと思います」

 それでも、これから「さらに出場機会、時間を増やして」いくためにも、やはり「結果」は必要となる。ゴンサロ・カストロやマフムド・ダフード…ライバルたちは着々と試合に出場し、少し先を行っているのも事実だ。ゴールは、監督やチームメイトから信頼を得て、出場機会を確保するには、何よりの「結果」になる。

 香川は「良いコンディションだと思っている」と言う。66分間のプレーでは、前を向いてスルーパスを出したり、サイドチェンジで攻撃を組み立てたりと、「フィーリングが良かった」のだそうだ。

 今季の“初ゴール”は、まだ足掛かりに過ぎないとも言える。

「どうやって自分自身が、今日みたいに点を取って、バイタルでボールを受けれるっていうのを証明していく、そこはやっぱりアピールしていくしかないし、ただまあ、これをやり続けていければ、必然とその回数と信頼は確実にモノにできるっていう自信はあるので、それはやっていきたいなと思います」

 20日のハンブルガーSV戦でのゴールをきっかけに、香川は、ボス新体制の奥深くへと入っていくことになりそうだ。

(取材・文:本田千尋【ハンブルク】)

text by 本田千尋