現役最年長関取の安美錦

 幕内力士42人のうち30代は20人で、平均年齢は28.5歳。若手の台頭が注目を集め、世代交代といわれる昨今だが、まだまだ平均年齢は高く、それだけベテラン勢が踏ん張っているともいえる。

「力士の平均年齢は上がりつつあります。その大きな要因として考えられるのは、トレーニング方法や治療技術の向上です」

 こう語るのは、相撲ジャーナリストの荒井太郎氏だ。

「以前は力士といえば、暴飲暴食というイメージでしたが、最近は食事に気を遣い、酒もあまり飲まない人が多い。加えて、大学出身力士の増加も影響しているはずです」

 さすがに関取にはいないが、幕下以下に40歳以上の力士は、47歳の華吹(はなかぜ )を筆頭に8人もいる。

 ちなみに、現役最年長関取は、10月で39歳になる安美錦。アキレス腱断裂から復帰し、現在は十両。今年7月、第3子が誕生した。2013年に結婚した夫人は、アスリートフードマイスターの資格を持ち、体調管理でサポートしているという。

「20年ほど前は40歳どころか、30歳を過ぎた幕下以下の力士はほとんどいませんでした。入門者数が減少し、やめていく人も少なくなっていることもあると思います。

 力士に定年はなく(協会員としての定年はある)、ちゃんこ番はもちろん、マネージャー的役割をしているベテラン力士は少なくない。部屋にとっても必要な存在なんです」

 最年長力士としては、明治時代に51歳まで幕内を務めた「鬼ヶ谷」や、江戸時代の52歳力士「宮城野」らの名が挙がるが、荒井氏は「まったく比較にならない」という。

「昔とは、相撲そのものが大きく違います。ここ20年ほどだけでも、関取の平均体重は著しく増加し、立合いの衝撃もそれだけ大きくなっています。以前とは比べ物になりません。豪風関も嘉風関も、けっして体は大きいほうではありませんが、そのなかで10年以上幕内にいるのは本当にすごいことだと思います」

 若手の活躍も楽しみだが、ベテラン勢が放つ、いぶし銀のガチンコ相撲にも注目すべし!
(週刊FLASH 2017年9月12日号)