世界女王の奥原希望【写真:平野貴也】

写真拡大

ジャパンOP2回戦でリオ銀プサルラと激突…通算4勝4敗、今夏の世界選手権決勝で撃破

 国内で、あの戦いが蘇る。21日に行われるバドミントンの国際大会BWFスーパーシリーズ第8戦「ダイハツヨネックスジャパンオープン2017」の女子シングルス2回戦で、世界女王の奥原希望(日本ユニシス)と、宿敵のプサルラ・V・シンドゥ(インド)が対戦することが決まった。

 両者は、近年2度も大舞台で対戦している。昨夏のリオデジャネイロ五輪の準決勝では、プサルラが勝利。今夏の世界選手権の決勝では、奥原が雪辱を果たして女王の座に輝いた。また、17日のスーパーシリーズ第7戦、韓国オープンの決勝でも対戦しており、プサルラが勝っている。同じ1995年生まれでU-19アジアユース選手権などでも対戦しており、通算対戦成績は4勝4敗。世界のトップを走ろうとする奥原にとって、プサルラは好敵手だ。奥原は五輪で銅、世界選手権で金。プサルラは、五輪と世界選手権で銀メダルを獲得している。

 先に2回戦進出を決めた奥原は「先週の韓国オープンでは、風のある会場で、シャトルも速いシャトルだったので、相手の攻撃に対して少しビビってしまった部分があったんですけど、ここは(世界選手権を行った)スコットランドの会場に似ていて、シャトルがあまり飛ばない、風も少ないというのが特徴だと思うので、少しプレーを先週と変えて、序盤で試しながら戦いたいと思います。長いラリーになりやすい会場だと思うので、自分のプレーに持って行けるようにしたいと思います」と、ホームである日本で、長いラリーに持ち込んで勝つイメージを持っていることを明かした。

 相手のプサルラは、1回戦で三谷美菜津(NTT東日本)を再び撃破した。三谷は、韓国オープンで世界ランク1位のタイ・ツーイン(台湾)を破り、準々決勝で世界選手権銀メダルのプサルラと対戦。第2ゲームを取ってファイナルゲームに持ち込む健闘を見せたが、1-2(19-21、21-16、10-21)で敗れた。

179センチのプサルラのリーチか、156センチの奥原のフットワークか

 ホームゲームでの再挑戦となり「シンドゥ選手が(奥原が優勝した)世界選手権の銀メダルで、先週も奥原と戦って勝っていて、彼女が奥原と対戦することを期待している人が多いだろうけど、良い意味で覆したいという気持ちで臨んだ」という三谷は、第1ゲームを先取して接戦に持ち込んだが、わずかに届かなかった。ファイナルゲームでマッチポイントを奪われてからも4連続得点で3点差まで詰め寄るなど意地を見せたが、1-2(21-12、15-21、17-21)で敗れた。

 三谷は粘り強さを持ち味とする選手で、プサルラの強打にも食らいついたが、ネット前に落とした球をリーチの長い相手に巧みに返球されるなど苦しんだ。奥原らに置いて行かれたくない気持ちが強いという三谷は「手足が長いので、普通よりワンテンポ早く、厳しい球が返って来る。普通なら崩れてくれる場面でも崩れず、高く打ったはずの球が相手にとっては高くなかったりもした」と悔しがった。三谷が粘った分だけ、プサルラはスタミナをロスしたことになるが、2回戦は要注目だ。

 身長179センチのプサルラは、急角度で打ち下ろすスマッシュとドロップが武器。前後に打ち分けられると厄介だ。一方、身長156センチの奥原は、フットワークを生命線とするタイプで、粘り強いラリーから勝負所をつかんで一気に決めに行く。クリアで相手をコートの奥に追いやってパワーを軽減させたり、ドロップやヘアピンなど急激に落ちる球で高い打点で打たれる可能性を減らしたりする工夫が必要になる。プサルラのリーチか、奥原のフットワークか。

平野貴也●文 text by Takaya Hirano