[9.20 天皇杯4回戦 横浜FM3-2(延長)広島 ニッパツ]

 総力戦で勝利を手繰り寄せた。横浜F・マリノスは16日に行われたJ1第26節柏戦(1-1)から先発8人を変更。MF齋藤学は「相手もそうだったけど、普段リーグに出ていない選手が出て、それでも勝つっていうことが大事。ここで負けて天皇杯がなくなるのと次に進めるのでは全然違う」と、全員でつかんだ2大会連続の8強入りを喜んだ。

 2点ビハインドで前半を折り返したが、「いけるんじゃないかなという空気があった」後半45分間は“予感”通りの展開となった。後半10分にFWウーゴ・ヴィエイラのPKで1点を返すと、徐々に齋藤がボールを持つ場面が増え、終了間際の後半43分にはついに同点ゴールを生んだ。

 相手の守備網を切り裂くドリブル突破からチャンスをつくり、右からカットインしてラストパス。ウーゴが右足ダイレクトでネットを揺らし、土壇場で2-2。延長戦に突入すると、またもウーゴが延長後半15分に角度のない位置から値千金の決勝ゴールを決め、劇的な逆転勝利をおさめた。

 前半は守備が機能せず、相手に立て続けに決定機を与えたが、苦しみながらも2失点で耐えしのいだ。試合を通してGK飯倉大樹がビッグセーブを連発。2点ビハインドから試合をひっくり返す力もつけ、チームの底上げを感じ取った齋藤は「ウーゴの3点は助けになったけど、チーム全員で戦った結果。すごく良いチームになってきたなと感じる」と素直に喜びを示した。

 自身は今季初ゴールを記録した16日の柏戦でフル出場。中3日で先発に入り、120分間の死闘を戦い抜いた。延長前半、延長後半も果敢にチャンスに顔を出した齋藤は「今日の中3日だったら普通に120分できたし、あと20分くらいあっても俺はできるかな」と連戦の疲れを口にはしない。「甲府戦にどれくらいの力が出せるかが自分の課題ではある」と、中2日で臨む23日の甲府戦に視線を移し、「また点を取れるように頑張ります」と切り替えていた。

(取材・文 佐藤亜希子)

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