U-15日本代表が記録的大勝で初戦を飾った

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[9.20 AFC U-16選手権予選 U-15日本代表 20-0 U-15グアム代表 インドネシア]

 9月20日、AFC U-16選手権予選グループJの初戦がインドネシアのウィバヤ・ムクティ・スタジアムで行われた。日本はFW中野桂太(京都U-15)のダブルハットトリックなどでグアムに20-0の記録的大勝。初戦を白星で飾るだけでなく、得失点差でも大きなアドバンテージを得ることとなった。

 ただ、試合前のウォーミングアップや選手入場の時点では日本イレブンの動きや表情には少し硬さも見られた。MF横川旦陽(湘南U-15)が「ADカードのチェックとか今までやったことのないことばかりで、多少緊張してしまった」と振り返ったように、初めて体験する国際大会の公式戦だから無理もない。だがそれも、最初の得点が入るまでの話だった。

 前半5分だった。ペナルティーエリアの手前でファウルを受けた中野桂が自らFKでゴールを狙う。得意の左足から放たれたボールは「枠内に入れることだけ意識した」(中野)と言うとおりに枠内に収まり、最初のゴールとなった。そして、「1点目でみんな(気持ちが)ラクになった」(FW吉田有志=C大阪U-15)。

 続く10分にはその吉田がMF山内翔(神戸U-18)のパスから追加点を奪うと、14分には中野桂のCKから横川が「実は得意」だと言うヘディングシュートを決めて早くも3点のリードを奪う。さらに19分にはMF角昂志郎(東京武蔵野シティFC U-15)のクロスから中野桂が押し込み、28分にはDF中野伸哉(鳥栖U-15)の高速クロスがオウンゴールを誘発し、32分にはMF青島健大(清水JY)のスルーパスから再び吉田が決め、さらに38分にはまたしても中野がハットトリックとなるショートドリブルからの左足シュートを突き刺し、7-0。前半で勝負は完全に決まった。

 だが、最後に得失点差がモノを言う可能性があるのがリーグ戦である。グアムの戦意が落ちているのは明らかだったが、日本側の得点意欲に衰えは見られない。後半11分に青島のパスから吉田がこちらもハットトリックとなるシュートを決めると、そこから再びゴールラッシュ。中野がPK2本を含む3ゴールでダブルハットトリックを完成させたほか、吉田の4点目、抜け出した角のシュート、こぼれ球に詰めた青島の得点、CKからの190cmDF佐古真礼(東京Vジュニアユース)のヘッドと次々とゴールネットを揺らしていった。

 さらに先発組の爆発に触発された交代組も爆発。後半30分に途中投入となったMF近藤蔵波(C大阪U-15)と同じく34分に投入されたFW青木友佑(FC東京U-15深川)の両アタッカーが、短い時間ながらそれぞれ2得点を奪い取る。最後は「湘南スタイル」だという横川のダイナミックな飛び出しからの折り返しを、唯一の中学2年生である左SBの中野伸が鮮やかに決めて、記録的なゴールラッシュを締めくくり、全部で20ゴール。日韓W杯が行われた2002年以降に生まれた選手たちで構成されるU-15日本代表「02ジャパン」は、圧倒的な勝利で初めての公式戦を白星で終えることとなった。

「積み上げたものを出そうと言ってきた中で、選手たちが本当に一所懸命にやってくれた」と有馬賢二監督が振り返ったとおり、最後まで気の抜けたプレーも見せることなく、まさに完勝となった。

 中1日を挟み、次の相手は初戦でマレーシアに1-6の大差で敗れたシンガポールとなる。1位抜け以外は確実な突破が保証されないレギュレーションだけに、初戦大勝と言ってもまだまだ安心はできない。「選んだ23人全員のことを信頼している」と語る指揮官が示唆したとおり、メンバーを刷新して臨むこととなりそうだが、代わって出る選手たちの奮起は、チームの競争力向上にそのまま繋がっていく要素。「俺もいるぞ!」というプレーを見せてくれる選手が出てくることを期待したい。

(取材・文 川端暁彦)
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