秋の夜長を、不眠やうつに移行しないために

異常気象の影響か、全国的に今年はおかしな夏でしたが、9月に入ると風はすっかり秋めいてきましたね。
気候が良くて清々しい「食欲の秋」「スポーツの秋」でもありますが、一方で気持ちが落ち込みがちになったり、疲れやだるさが続いてしまったりする方もいらっしゃるのではないでしょうか?

秋ぐちに起こりやすい不眠や抑うつ症状には、夏から持ち越した現代型栄養失調による、セロトニンとメラトニン分泌の低下が一因になっている可能性があります。

セロトニンは、減少すると「うつ病」を引き起こす神経伝達物質で、精神安定作用があります。メラトニンは、セロトニンが変化して産生されるホルモンで、人を睡眠に誘う作用があります。
これらが十分に分泌されないと、やる気の低下や気分の落ち込み、寝つきの悪さや寝てもだるいなどの睡眠の質の低下などの症状が現れてきます。

セロトニンやメラトニンの原料は、タンパク質(アミノ酸)です。
胃や膵臓で分泌される消化酵素の働きで肉や魚、卵、豆類、乳製品などのタンパク源をアミノ酸にまで分解し、さらにビタミンB群(B6、葉酸、ナイアシン)、鉄、マグネシウムなどの栄養素がサポートして、セロトニンやメラトニンに変化させます。

そもそも、夏バテで消化器の働きが弱っていると、タンパク源を食べても、十分に消化吸収されません。
消化不良気味と感じる時には、消化を助ける食物酵素の多い発酵食品や、生の大根おろしや山芋のすりおろし、またタンパク分解酵素の多い南国のフルーツなどを一緒に摂取すると消化を助けてくれます。
ビタミンB6やナイアシン、鉄は、レバーや肉、魚などに多く含まれます。
葉酸は、その名の通り、葉っぱものの野菜。
マグネシウムは、ナッツ類や海藻類に豊富です。
暑さが和らぎ、食欲が戻ったところで、少しバランスを考えて食べてみるようにしましょう。

さらに、後押しするのが、季節の変わり目による自律神経の乱れ。
季節が、暑いから寒いへ移行する時は、副交感神経から交感神経への移行します。
体がシャキッとする分、睡眠には入りづらくなり、眠りの質が低下しがちになりますから、夜は努めてリラックスできるように工夫が必要です。
季節の変わり目は、神経も体もセンシティブ。
秋の夜長に、スマホいじりは控えめにし、ゆったり入浴したり、アロマを焚いたりしながらゆるゆる過ごすようにしましょう。

執筆:月刊『からだにいいこと』編集 -株式会社からだにいいこと