運慶、彫ったらしいよ…!? 芸術の秋、博物館の入り口

写真拡大

 さてさて、“食欲の秋”リストは簡単に作れるけれど、芸術の秋の方は、下調べから、という人に、Pen 10/1号「運慶と快慶。」(CCCメディアハウス)が発売された。天才仏師二人について、仏像を愛してやまない、井浦新さんと、いとうせいこうさんのスペシャル対談も載っている。

 運慶・快慶が属した仏師集団、慶派について語り始める二人。「いま、慶派いたらどうする? 運慶、彫ったらしいよ、なんて」(いとうさん)。「慶派ツアーを組みますね! ○○寺で公開だって、ウワー!」(井浦さん)。熱い仏像トークの一部は、Penのオフィシャルサイト「Pen Online」でもムービーで特別公開している。

 解説は、運慶と快慶が手がけた傑作、東大寺南大門の金剛力士像からスタート。南都焼き討ちで大半の伽藍を失った奈良・東大寺の復興に携わった二人は、高さ8mを超える巨像、阿吽の像を作った。修復を通して分かった斬新な制作方法などが解説されている。

また、同じ慶派でありながら生き方も作風も異なった二人を、運慶編と快慶編に分けて大ボリュームで紹介。運慶の仏像(興福寺、願成就院、浄楽寺、瀧山寺ほか)、快慶の仏像(浄土寺、安倍文殊院、醍醐寺、ボストン美術館ほか)と、制作の背景や“クライアント”との関係、特別な技法など、さまざまな角度からひも解いている。

これを読んだら、9月26日から東京国立博物館で開催される、特別展「運慶」を倍楽しめそうだ。Pen 10月1日号(9月15日発売)は紙が 630円(税別)、デジタル版が463円(税別)。ちなみに第2特集は「人間国宝になった、フランスの職人たち。」。9月12日から同博物館で開催中の「フランス人間国宝展」には、エルメスのケリーバッグを手掛けたフランスを代表する革細工作家の作品なども展示されている。