アメリカ・シアトルに住んで十数年。子育てに奮闘するライターのNorikoさんが、現地で話題のフードやライフスタイルをレポート。今回は、日本の様子とはだいぶ異なる、アメリカの幼稚園&小学校事情をお届けします。アメリカには入園式・入学式がない!


6月から始まる長かった夏休みも9月初めの連休を過ぎれば、ようやく終わり。入園・入学の季節を迎え、新しい学校生活が始まります。息子も、いよいよ入園! 小学校付属のキンダーガーテンに通い始めました。日本でいう幼稚園年長さんです。といっても、日本のようなセレモニーはなし。初日から普通に授業開始です。夏休み中には、慣らし保育や二者面談があり、みんながお互いに知り合うよい機会となっています。

でも、それだけだと「祝・入園」というムードにとぼしいのは事実。服装も風景も普通過ぎます。そこで活躍するのが、「ファースト・デー・オブ・スクール・サイン(学校初日看板)」。最近では、SNSの写真投稿でもよく見かけるように。市販品ほか、ネットでダウンロードしてプリントできるフリー素材もたくさんあります。せっかくなので、息子にも持たせて写真を撮ってみました。日本だと「入園おめでとう」などと書いた立て看板の隣で、オシャレ服に身を包んでいるところですよね。若干さびしいですが、お金はかかりません(笑)。アメリカでは入園・入学準備もシンプル


日本では指定の入園・入学グッズを手づくりしたり、名前つけをしたりして、なかなか大変。アメリカ人はそんな手間はかけません。そもそも個人の持ちものは少なく、文房具など指定される品物を買いそろえたら、担任の先生に全部渡してしまいます。それは学校の備品となり、みんなで共有するという仕組みなのです。


鉛筆、クレヨン、ハサミ、のりなどのほかに、箱ティッシュ、ペーパータオルといった日用品も。共有するので、名前つけは必要なし。さすがアメリカ、かなり合理的ですね。最近はお金だけ渡して、学校でまとめ買いするケースも増えてきています。まとめ買いするほうがコストがかからないのもメリット。親はますます、ラクちんです。個人の持ちものといえば、ランドセル代わりのバックパック(リュック式のカバン)くらい。服や靴も一新して新学年を迎えたいという家庭も多く、夏休み中にはさまざまな店で「バック・トゥー・スクール(学校に戻る)」セールが行われ、文房具から服飾品まで大売り出しとなります。幼稚園から一生懸命勉強するのが当り前!?


小学校の前段階であるキンダーガーテンとはいえ、もう授業が始まります。算数の授業に使うという教科書ももらいました。写真で紹介しているのは「シンガポール・マス(?)」。これから息子はシンガポール式の算数を学ぶようです。これ、北米では数年前からすごくはやっていて、シアトル市内の学校でも取り入れているところ多数。シンガポールは算数で世界トップレベルと聞きますから、これは期待できそう。


入園・入学はシンプルですが、じつはアメリカではいろんなイベントがあります。みんなパジャマ姿で登園する「パジャマ・デー」もユニーク。アメリカの幼稚園ではこのほかにも、応援するスポーツの服装をする「スポーツ・デー」や、服を裏返しに着る「インサイド・アウト・デー」など、楽しい仕掛けがたくさん。夕方、仕事が終わった時間帯に園庭でアイスクリームを食べながら家族ぐるみで交流する「アイスクリーム・ソーシャル」も一般的です。日本とは全然違った文化がおもしろいですね。

【Norikoさん】
アメリカ・シアトル在住。現地の日系タウン誌編集長職を経てフリーランス・エディター/ライターとなり、日米のメディアに旅行情報からライフスタイル、子育て事情まで多数の記事を寄稿する。著書に『アメリカ西海岸ママ〜日本とは少し違うかもしれない、はじめての妊娠&出産〜』(海外書き人クラブ刊)