煙が出ないことで大ヒットしたイワタニのカセットガス焼肉グリル「やきまる」は、我が家には欠かせない調理機器となっています。これまでは煙で火災報知器が鳴り響いたり、カーテンにニオイがしみついたりして苦労しましたが、やきまるのおかげで煙を気にせずに焼肉が楽しめるようになりました。一方、日本エー・アイ・シーの「アラジン グラファイトグリラー」(以下、グラファイトグリラー)も、煙が出ないというウワサを耳にしました。そのウワサは本当なのか? 煙が大嫌いな家族とともに試してみることにしました。

 

0.2秒で発熱し、強火の遠火で旨味を逃さず焼き上げる

グラファイトグリラーは、一般的なグリル調理器のような形ではありません。ヒーターユニットがプレートの真上にあり、下には熱源がナシ。つまり加熱は、真上からのみとなります。ちなみに、ヒーターは株式会社千石の特許技術である高分子フィルムをグラファイト結晶化した素材で、熱伝導率は鉄の約10倍、遠赤外線量は同社カーボンの1.2倍といった特性をもち、0.2秒で発熱します。予熱の必要がなく、強火の遠火で食材の旨味を逃さずに焼き上げるとのこと。

↑ヒーターは2本。上から照らします

 

このような構造にするメリットは、食材から出た脂などが下に落ちてもヒーターではねたりしないこと。グリル調理器によってはヒーターに直接脂が当たって煙がモウモウと出ることがありますが、本機は構造上、その点は大丈夫そう。ただ、仕組みはともかく、本当に美味しく焼けるのかが気になるところです。

 

まずは準備から。最初にプレートの下のトレイに水を入れます。あとは網状の「ヘルシーネット」か、スリットが入った「クイックプレート」に食材を置き、調節つまみを回して加熱をはじめればOK。準備はとても簡単でした。

↑トレイは取り外し可能。中に水を入れてから調理を始めます

 

サンマ4尾を一気に焼いたら…本当に煙が出ない!

では、いよいよ焼いていきます。本機の最大出力は1300Wで、650W〜1300Wの無段階調整が可能。保温時は320Wです。今回は、思い切って4尾同時に焼いてみることにしました。調理つまみを回したとたん、パッとヒーターがオレンジ色に変化しました。あっという間に周辺も熱くなり、数分で脂がジュワッと出てきました。見た目は、実に美味しそうです。

↑いきなりサンマをヘルシーネット(網)で4尾焼いてみることにしました。調理つまみを回すとパッと明るくなりました。そのスピードの早さにビックリ

 

↑調理つまみで火力を調整します

 

両面ヒーターではないため、途中でひっくり返す必要があります。数分で表面が焦げていたので付属のトングを使っておそるおそるひっくり返してみて驚きました。焼き網に皮がくっつかないので、ひっくり返すのもラクなのです。

↑サンマの表面に焦げ目がついています。しかし煙がほとんど出ません……!

 

順番にひっくり返していましたが、最初は感じなかったものの、だんだんトングを持っている手元の部分が熱く感じました。上からヒーターが照らしているため、広範囲を加熱し、プレートの外までほんのりとオレンジ色に照らされています。プレートの外に手はありましたが、やはり熱は少し伝わります。付属の長いトングは、少しでも熱源から遠ざけるために考えられたトングだったのですね。ひっくり返す作業はそれほど長時間ではないので大丈夫ですが、小さなお子さんには任せないほうがよさそうです。

↑付属のトング。なぜこんなに長いんだろうと不思議でしたが、理由がわかりました

 

さて、皮に焦げ目がついてくると、気になるのは煙。一般的なグリル調理器なら、煙が出て部屋中が大騒ぎになるところですが…網に脂がついて一部炭化し始めても、煙は出ていません。サンマを焼いて、これだけ煙が出なかった経験はいままでになく、こんなに煙が少なくていいの? と戸惑うほどでした。

 

ただし、脂ハネには注意が必要。サンマは火が通ってくると脂がハネるのであまり近くにはいないほうがよさそう。あらかじめ下に紙を敷いておくのがオススメですね。なお、サンマは中心の2尾は火が通りましたが、外側の2尾はいまひとつだったので、あとで真ん中に移動させて焼き直しました。

 

表裏合わせて約10分で焼き上がり。焼き上がったサンマは皮がパリパリで中がふっくら。下に水を入れているせいか、パサパサした感じもありません。家族は「炭で焼いたみたい」と大喜び。煙が出ず、美味しく焼けるのに感激しました。

↑焼きあがりました! 皮がパリパリでジューシーに仕上がり、七輪で焼いたサンマとよく似ていました。家族にも好評

 

↑料理後のトレイの水はこんな状態に。余分な脂が落ちるのでヘルシーです

分厚い肉も柔らかくジューシーに焼きあがる!

次に、分厚い焼肉用の牛肉をスリットが入った「クイックプレート」に並べて焼いていきます。加熱を始めると表面の色がすぐに変わってきました。脂身の部分は焦げ目がつくのですが、鉄板で焼いたような焦げ目はつきません。

 

本機では常にオレンジ色の光に照らされているため、少々焼き加減がわかりにくいので、サッと一瞬火を弱めて確認ながら焼き上げていきます。ちなみに、プレートに肉を置いてから加熱をするため、「ジュッ」という音はしません。これはなんとなく寂しいのですが、肉の縮みが少なくジューシーに焼き上がりました! 安い肉でも柔らかく仕上がり、簡単に噛みきれるのもうれしいです。

 

一方、野菜はホットプレートなどで焼くと火が通りにくいものですが、本機では上からまんべんなくヒーターの熱が当たっているため火の通りが早く、どんどん焼くことができました。そして、サンマと同様、やっぱり煙が出ません!

↑厚めのお肉を焼いてみました。これだけたくさん一度に焼いたら、さすがに煙が……出ません!

 

↑縮みが少なく、やわらかく焼けました!

 

 

牡蠣、魚の一夜干し、ソーセージ…お酒のつまみづくりにもサイコー!

殻付きの牡蠣が安かったので、本機で焼いてみました。最初に片面を4分ほど焼いてから、ひっくり返して5分ほど焼きます。こちらも上からしっかり熱が当たるので、火の通りが早いよう。数分で中から蒸気が出てきて、上の殻を取り外すことができるようになりました。火の通りも絶妙で、美味しい焼き牡蠣が出来上がりました。

↑牡蠣を殻ごと焼いてみました。時間がかかるのかと思いましたが、あっという間に中がフツフツとしてきます

 

↑最高においしいおつまみに。写真はちょい焼きすぎか

 

大好物の氷下魚(こまい)の一夜干しも焼いてみました。こちらも数分でふっくら焼けます。焼きたてをマヨネーズと七味につけながら、お気に入りの日本酒とともに。まさに至福のとき…。

 

ソーセージを焼くのにも最適。太いものは切り込みをいれておくと早く焼けます。ただのソーセージですが、焼き加減が絶妙なので、これだけで立派なおつまみになりました。

↑「クイックプレート」で焼いた氷下魚。一夜干しなので、うまく焼かないとパサパサになってしまいます。その点、身も小さめで不安でしたが、美味しく焼けました

 

片付けはラクだが、収納時は少々かさばる

さて、みなさんも気になっているのは、本機の設置性と後片付け、収納のしやすさではないでしょうか。本体のサイズは高さ314×幅550×奥行310mmで、重さは約4.3kg(※)。サイズはやや大きく、また使用時は脂ハネなどで15cm以上まわりのスペースを開ける必要があるため、設置の際は少々場所をとります。また、上から照らす構造のため、本体のまわりも少し温かくなります。加熱中、近くにサラダなどの冷たいおかずを置くと、ヒーターの熱でしんなりしてしまうことも。基本的には単体で使用したほうがよさそうです。

※:トレイ・ヘルシーネット・コード含む

 

後片付けはトレイとプレートを洗うだけ。汚れはサッと落ちるので、手間はかかりません。収納ケースが付属しており、ヘルシーネット、クイックプレートをひとまとめにしておくことはできますが、ヒーターユニットは取り外せないので、収納時は少々かさばります。トングなどの細かいものは付属の収納バッグに一緒にしまうことができるので、細々したものもなくす心配はなさそう。

↑このようにまとめて収納できますが、分解はできないので小さくはなりません

 

やっぱり煙が出ないのがラク! 人数を問わず便利に使える

デザインもかわいらしく、アラジングリーンのボディに、アラジンのランプのロゴもオシャレ。インスタ映えしそうな家電ではありますが、実用性も抜群でした。炉辺焼き風に魚貝を焼いたり、お酒のつまみを作ったりするのにもぴったり。煙が出ないため、卓上で気軽に焼き物が楽しめます。実売価格は3万4560円と安くはありませんが、一人でも大人数でも、さまざまなシーンで楽しめますよ。これはもう、絶対におすすめです!

 

アラジン

グラファイト グリラー CAG-G13A

●実売価格:3万4560円●本体サイズ/質量:H314×W550×D310mm(使用時)、H430×W550×D242mm(収納時)/約4.3kg(トレイ・ヘルシーネット・コード含む)●消費電力:1300W●コード長:2.3 m●付属品:クイックプレート・収納ケース・収納バッグ・
トング