彼岸花は不吉な花?その言い伝えや意外な花言葉とは

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彼岸花はその形が独特で、かつ秋の彼岸に合わせるかのように開花することもあり、あの世とのつながりを感じさせ、不吉な印象を持つ人もいるかもしれない。「教えて!goo」にも「彼岸花が不吉と言われる理由」を問う質問が投稿されていた。不吉なイメージもある彼岸花だが、そこには意外な花言葉が隠されていたり、なるほどと思える言い伝えがあることを、葬祭ディレクターの中澤さんが教えてくれたので紹介しよう。

■彼岸花って、どんな花?

彼岸花という名称は聞いたことがあっても、なかなか実物を目にする機会はないのではないか。どんな花なのか聞いてみた。

「彼岸花とは、秋のお彼岸を迎える頃に咲く花で、仏教的にも関わりがあるといわれています。最近、あまり見かけなくなりましたが、中の花を掌で包むような形で赤い花が咲き、非常に目立つので印象に残りやすいですね。赤の他に、黄色や白い花もあります」(中澤さん)

花を咲かせている時は、葉がないのも特徴だ。冬になってから葉を茂らせ、春に光合成をして、球根に栄養を蓄えるという。そして夏を迎える頃に葉を枯らせて休眠期に入り、秋に開花する。一般的な植物の成長サイクルと違うという点でも、不思議な花なのだ。

■彼岸花には毒がある?

美しく妖艶な花を咲かせる彼岸花だが、実は毒を持っている。毒抜きをせずに誤って口にすると、激しい下痢や嘔吐に見舞われ、ひどくなると呼吸不全や痙攣などを引き起こす程だという。

「現在はほとんどの方が、亡くなると火葬を行いますが、過去には、墓地に柩ごと埋める土葬が行われていたことがありました。そこで、亡くなられた方のご遺体を、動物などが掘り返したりしないようにと、毒があると言われる彼岸花を墓地の回りに植え、動物除けにしたと聞いています」(中澤さん)

彼岸花の毒は、先に逝った人にとっては、安らかに眠るためのお守りのような役目を持っていたとうことだろう。死者を弔い大切に思う、先人の知恵なのだ。

■彼岸花の別名や不吉なイメージと裏腹な花言葉の意味

一般的には彼岸花という名称で呼ばれることが多いが、実は別名もあるようだ。

「サンスクリット語(アジアの古代語)や、法華経の仏典などでは、『曼珠沙華』とも呼ばれています。墓地に植えたりするので、『死人花』とも呼ばれることがあります」(中澤さん)

曼珠沙華(まんじゅしゃげ、かんじゅしゃか)は、歌や映画などでも耳にしたことがあるかもしれない。

この他にも、「幽霊花(ゆうれいばな)」、「地獄花(じごくばな)」、「毒花(どくばな)」、「捨子花(すてごばな)」など、いろいろな呼び名があるが、やはりどれも、死や不吉なイメージが強いものばかりだ。

そんな彼岸花には、意外に知られていない花言葉があるようだ。

「墓地の回りに彼岸花を植えたのも、『再会』という花言葉があるからです。死によって別れ別れになった人と、いつかまた会えるという意味が込められていたのでしょう」(中澤さん)

怖い別名がある一方で、人に対する深い愛情や想いを意味することもある彼岸花。そんな気持ちで眺めてみれば、怖いというイメージも払拭されるのかもしれない。

●専門家プロフィール:中澤 正
株式会社セレオ代表。葬儀事前相談員資格、終活カウンセラー資格を生かし、葬祭業務、葬儀後のサポートを行っている。

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