恋愛研究家の六波羅ナオトです。 

センセーショナルなタイトルに、何事かと思った読者の皆さんもいるかと思います。今回は女性の皆さんにとって、耳が痛い話になるかもしれません。

 一昔前は、女性は家庭に入って家事・育児に専念するという考えが男女ともにありましたが、時代は変わり、女性の社会進出が一般的になってきた昨今、結婚後も共働きという夫婦が増えてきました。お互いに収入の差はあれど、働くことで家計を支えるだけでなく、人生の充実感も味わえるメリットがあります。

ただ、仕事にこだわりを持っている人や家計の足しになればと考えている女性ばかりではありません。今回は、自分のことは棚にあげて、夫に頼り、ラクな人生を送ってやろうと考える女性について考えてみたいと思います。

 「早く結婚してラクになりたい…」とこぼす女性

とあるシステム開発会社に勤めるA子さん。仲が良い同僚の女性は現場でバリバリと働くシステムエンジニアで、仕事に生き甲斐を感じている人ばかり。ところが、A子さんは総務の仕事をしていて、仕事は暇つぶしとお金稼ぎとしか感じていませんでした。

そんなA子さんが、ある日、同僚にこんなことをこぼします。

「あー早く結婚してラクになりたいなぁ」

同僚たちは皆、凍り付いたそうです。A子さんの心理を要約すると、毎日つまらない仕事を嫌々やっている。口うるさいバーコード頭の上司が鬱陶しく、トキメキもない。結婚すれば旦那さんが養ってくれるから、こんな職場ともサヨナラできるわ。といったところでしょうか。でも、ちょっと考えて見て下さい。結婚ってラクなものですか?

A子さんの企み通り、経済力のある男性と結婚すれば、仕事をやめて専業主婦になれるかもしれません。場合によっては家政婦さんを雇ってもらい、家事すらしなくていい生活が待っているかも知れません。さらには、出産後の育児はベビーシッターにお願いすることも可能でしょう。

もし、A子さんが本気でそのような悠々自適な生活を望むのであれば、ハイクラスな経済力を持つ男性を探すべきです。間違っても一般的な会社員にそれを求めてはいけません。次は、さらに極端な例をご紹介します。

「私と結婚したいなら年収5000万円はないと……」

B美さんには、3年ほどつきあっている彼氏がいました。彼は会社員でシステムエンジニアの仕事をしています。同年代の平均的な収入があり、裕福とは言えないまでも自立できる程度には経済力はありました。一方、B美さんは大学卒業後、フリーターをしたり家事手伝いをしたりと経済力はほぼ皆無。特に技術も能力もないので、正業には就かず実家にパラサイトする生活を送っていました。

恋愛経験の少なかった彼は、人なつこくルックスの良いB美さんとの恋愛関係には幸せを感じていましたし、3年という時を経たことで結婚して、B美さんとの関係にケジメをつける意思もありました。ある日、彼はそれとなくB美さんにプロポーズしてみました。「それとなく」というのは、長い期間つきあったことで、漠然と「結婚するのは決まっていて、あとは時期を決めるだけ」みたいに考えていたからです。しかし、B美さんは驚愕の返答をしてきました。

「私と結婚したいなら年収5000万円はないと……」

彼にとっても晴天の霹靂でしたが、よくよく考えてみると、以前から思い当たるフシはありました。B美さんがフリーターや家事手伝いを続けているのが象徴しているのですが、自分は働きたくないし苦労もしたくない、だから結婚したら夫に養ってもらうという結婚観の持ち主だったのです。

それにしても年収5000万円。それほどの経済力を持った男性が世の中に何人いるでしょうか。確かに、起業家や投資家で億万長者は実在します。IT長者など、成功者の優雅な生活がメディアで取り沙汰されることがありますが、それを会社員の彼に求めるのは無理があります。

また、一般的な考えとして、年収5000万円も稼ぐ人と結婚して優雅な生活を送るという他力本願なことを本気で考えているのであれば、思考に問題あると言わざるを得ません。

B美さんの心理はこうです。特に5000万円の具体的な内訳があるわけではなく、それくらいの大金があれば、午前中はエステに行って、昼下がりはオシャレなカフェテラスでお茶。午後からはネイルサロンに行き、帰宅すれば高級なシステムキッチンがあるような豪邸での優雅な暮らし。高収入な男性と結婚するだけで、そんな暮らしが「自動的に手に入る」と本気で考えていたようです。つまり、その時の彼は、恋愛の対象だったかもしれませんが、結婚する相手ではなかったということになります。

この例は、かなり極端な例ですが、女性の社会進出が一般的となり、働く女性が増えたにも関わらず、こういった考えを持っている女性も少なからずいるということを裏付けました。

稼ぎは大事……だけど、自分はどうなのか?

その2では、このB美さんの主張には続きがあり、結婚後の驚くべき構想を紹介します。それを踏まえて、夫婦間の働き方や家事育児の分担について考えてみたいと思います。〜その2〜に続きます。