「営業職」をイメージできないという方は少ないと思いますが、はたして「マーケティング」がどんな職種なのか説明できるでしょうか。今回の無料メルマガ『サラリーマンで年収1000万円を目指せ。』では著者で自身もサラリーマンから起業した経験を持つ佐藤しょ〜おんさんが、営業とマーケティングの違いを明確にした上で、それぞれの長所と「最強の会社の作り方」について詳述しています。

営業とマーケティングの違い

会社の売り上げを作る方法は厳密にいえば二つしかありません。ひとつは営業をするという方法で、もうひとつはマーケティングをするということです。

ところが世の中でこのマーケティングという単語ほど都合良く、広範囲に使われている言葉も無いんです。インフルエンサーと言われている人だって、著名なコンサルだってテキトーに解釈していて、中にはロジスティックの運用だってマーケティングだ、製造現場の生産性を高めることもマーケティングだって言ってたりして、もうホントに支離滅裂です。

ですからここでハッキリさせておきます。

 ▼ 営業活動とはこちらから売りに行く全ての活動

をいい、

 ▼ マーケティングとはお客さんに買いに来てもらう全ての活動

と定義します。モノだろうがサービスだろうが「売れる」ということは「売りに行くか」、「買いに来てもらうか」のどちらかしかないんです。このウチの後者に関する活動をマーケティングというのです。そしてこれは仕組みによって機能するんです。

ここまで書いてこのシリーズは長くなりそうな予感がしてきました。

話が変わるようですが、最近は私が煽っているからかも知れませんが、起業をしたいと考える人が増えて来たんです。どこにってこのメールマガジンの読者さんにです。そりゃ私がサラリーマンを辞めて、時間にも場所にもおカネにも縛られずに、楽しく暮らしているのを間近で見て、おまけに誰にでも出来るんですよと私が煽ったら、やったみたくなるのが人情ってものです。

そんな人にお聞きしたいのですが、起業をしてすぐに売り上げを作りたいのであれば、営業とマーケティングのどちらに力を入れるべきでしょうか? この質問に間違った答えを書く人がたくさんいるんですよ。会社を作りました、今月の売り上げが目標に届きそうもありません。という状態で何をしますか? という問いと同じです。もちろん「諦めて会社をたたむ」なんてのはナシですよ。

答えは、「営業」なんです。

営業というのは、結果がその場で決まるというか分かるんです。時間軸が短くて、プロセスも明白で、結論がすぐに出るんです。売れたらOK、売れなきゃ次のところに売りに行く、これを繰り返すことでまずは必要な売り上げを立てるんです。だからどんなモノでも売れる人というのは、簡単に会社を興せるんです。基本的に、売る能力がある人って、売るモノに拘らないんです。なんだって売ろうと思ったら売ってしまいますから。

実はこの能力こそが、社長が一番持たなきゃならないモノなんです。いざとなったらオレが売りに行けば良いんだろう、と考えている社長は強いです。営業力さえあれば、会社ってどうにかなってしまうんです。

ですから、ほぼ全ての会社に営業部というのがあるんです。会社って売り上げが無かったら話が始まりませんから。そんな売り上げを魔法のように作ってくれるのが営業の人たちですから。だから一番エラいんです。

そのため、営業に能力がある会社には、マーケティング部が無かったりします。あんなまどろっこしいものなんて無くても、自分たちで売りに行けば良いじゃないかと思っていますから。

ところが営業にはひとつ大きな問題があるんです。

それが組織化が難しくて、人依存になりやすいというところなんです。

営業は人依存

営業力こそが会社で一番大事な能力だと書きました。もっと言えば、営業がガンガン売ってくれるのであれば、正直なところマーケティングなんて必要ないんですよ。

ところが営業というのは生の人間がやるんですね。機械じゃないんです。だから人によって激しく差が出るんです。大体どの会社でもトップ営業って平均的な営業の3倍から5倍くらい売っちゃいますから。1.3倍とか1.5倍じゃありませんぜ。それくらい結果に差が付くんです。そうなると、売れる営業が会社にいるうちは良いですよ。でもそんなに売ってくれる営業マンを、他の会社が欲しがらないわけがないじゃありませんか。おまけに売れる人ってどんな商品やサービスだって売って来ちゃうんですから。

もしここで会社の売り上げの半分を挙げているトップ営業の人が引き抜かれて退職しちゃったら、その会社はどうなるんでしょうか? 来月からいきなり売り上げが半分にってなったら、その会社は倒産しちゃいますよ。それが人依存という問題なんです。これは小さい会社にありがちなんですけど、営業マンが3人とかしかいなくて、一番売れている人が営業部長で、その人が辞めた途端売り上げが立たなくなってしまうんです。

辞めなくたって、その一番売っている営業部長だって人間ですから、病気もすれば、歳だって取るわけですよ。そうなった時にどうするんですか? そうならないようにどういう手を打つんですか? そうやって営業マンがドンドン増えていくんですね。そういう歴史を辿ってしまったのが、かの有名な営業会社である、ダスキン、リクルート、大塚商会、光通信なんです。

営業って即効性がある反面、ダメになる時にも早いんです。そのために営業組織を肥大化させるというやり方を取るところもあるんですが、ここを補完するのがマーケティングなんです。

「営業とマーケティングの違い」で書いたように、マーケティングというのはお客さんに来てもらう、足を運んでもらう、ECサイトに来てもらうための「仕組み」なんです。仕組みですから、これはシステムであって人によるバラツキが原理的にないんです、一度構築された仕組みについてはね。

お客さんの方から、

その商品はいくらですか?納期はどうなっていますか?性能はどうでしょう?どんな色がありますか?買った人の評判はどうですか?

なんてことを聞きに集まって来て、最終的にクロージング(売るということ)まで出来ちゃったら究極の話、営業マンなんて要らないんです。そこまで極端でなくても、集まって来たお客さんに話をするのと、通りすがりの人を捕まえて話を聞いてもらうのとでは、売れる率が全然違ってくるのは分かりますよね。

そうなるための全ての仕組みをマーケティングというのです。

ですから最強の会社というのは、営業とマーケティングが有機的に結びついている会社なんですね。マーケティングがお客さんの興味を喚起して、集客をする、そこに営業マンが効率よく襲いかかる!(例えは悪いですが)これが出来ている会社は儲かるわけですね。

ここでひとつ追記しておくと、高額商品を売るのは営業の方が得意です。というかマーケティングだけで1,000万円のものをクローズさせるのはなかなか厳しいです。ところが低価格商品はマーケティングにやらせた方が効率が良いんですね。その代表例がネットのECです。その意味で役割が微妙にズレているんですね。

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出典元:まぐまぐニュース!