「一之湯」の女湯。浴槽は男女ともに1984年に改修された。電気風呂や薬湯、泡風呂などがある

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東海エリアには、歴史ある銭湯が多数存在する。なかでも、伝統を守りつつ独自に進化した、個性的なレトロ銭湯をご紹介。昭和の世界と温かいお湯に、心ゆくまで浸ろう!

【まだあるお得なスポット】東海エリア 休日“得”遊び

■ 銭湯&レトロファン垂涎の人気銭湯「一乃湯」(三重/伊賀市)

忍者の里として有名な三重県伊賀市は、古い建物と通りが今も数多く残っている。そんな小路にたたずむ「一乃湯」は、全国から銭湯&レトロファンが訪れる三重県随一の人気銭湯だ。創業は1950年。破風造りの屋根の本館は1926年に建築された。創業時に作られた入口のネオンサインと重なって、複数の時代が入り混じったレトロな雰囲気が漂っている。

建築当時の面影を残す館内は、オカマドライヤーといった昭和のアイテムが現役で活躍。一方、ギャラリースペースでは現代の工芸作家の作品も展示している。手ぶらセット(200円)のせっけんやシャンプーはオーガニックなので安心かつ、肌がスベスベになる!

[一乃湯] 三重県伊賀市上野西日南町1762 / 0595-21-1126 / 15:00〜23:00(受付〜22:30) / 木曜 / 中学生以上400円、小学生150円、未就学児70円 / 駐車場14台(無料)

■ 歴史は東海随一!進化を続ける「地蔵湯」(愛知/名古屋市)

親子3代で切り盛りする「地蔵湯」は、銭湯を始めてから100年以上という東海エリア随一の老舗。建物は移転時の1925年に建てられたもので、脱衣場の男女を仕切る飾り壁は、明治時代から受け継がれる超年代物だ。一方、女湯の浴場の富士山のペンキ絵は、2012年に女将の娘さんが描いた力作。これはお客さんからの「富士山の絵はないの?」という問い合わせをきっかけに描いたという。

木製のマッサージチェアなどの昭和レトロなアイテムの数々に加え、社長が集めて脱衣場に展示している風変わりな置物も必見!歴史を受け継ぎつつ変化をとげており、今後の進化も楽しみな銭湯だろう。

[地蔵湯] 愛知県名古屋市中村区太閤5-18-19 / 052-451-8870 / 15:00〜23:30 / 金曜 / 中学生以上420円、小学生150円、未就学児70円 / 駐車場1台(無料)

■ モザイクタイルが素晴らしい!ハイカラ銭湯「日本鉱泉」(愛知/瀬戸市)

1931年創業の「日本鉱泉」は、初代の意向で作られた4つのモザイクタイル絵が圧巻!男湯は浴場に琵琶湖、脱衣場と浴場の間に設けられた緩衝地帯には三保の松原。女湯は浴場に安芸の宮島、緩衝地帯に蒲郡の竹島が描かれている。

女湯の浴槽のタイルなどに彩られたカーネーション模様は、3代目女将が取り入れたもの。「10数年前にふらっと来た芸術系の学校に通う女の子の卒業制作。お客さんの評判がいいからそのまま」と、教えてくれた。女将のおちゃめな人柄も人気の秘密。毎日でも通いたい銭湯だ。

[日本鉱泉] 愛知県瀬戸市銀杏木町34 / 0561-82-4356 / 16:30〜22:00ごろ / 月曜、第2日曜 / 中学生以上420円、小学生150円、未就学児70円、毛染め+¥100 / 駐車場1台(無料)

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