薬剤師として働くJames Moralesという人(下の写真)が投稿したスレッドが、Twitterユーザーたちを泣かせている。

James Morales@isthisjames /Twitter

そのスレッドに語られているのは、Moralesさんが勤める薬局にいつも処方薬を買いに来る老夫婦の話だ。

愛を伝えることの大切さを教えてくれる、その切ないストーリーをご紹介したい。

「今日、人生で一番悲しいことがあった」

彼のスレッドはこんなふうに始まる。

(今日、僕の人生で一番悲しいといえる出来事の1つがあった。これを読んでるほとんどの人にはどうでもいいことだろうけど、シェアするべき話だと思うからシェアする。それはこんな話だ)

Moralesさんが働く薬局に、週に2日、ときには3日、薬を取りに来る老夫婦がいるという。2人はもう何年も前から来ているので、薬局のスタッフ全員と顔なじみだったそうだ。

たいていは奥さんの方が会計をし、スタッフと楽しげに話をした。奥さんはいつも幸せそうで、横に寄り添う旦那さんはその様子をじっと見ていることが多かった。

(2人が一緒でない日はなかった。だから今日、旦那さんが一人でカウンターに来た時、僕は妙だと思ったんだ)

「スミスさん、How you doing today?」とMoralesさんがいつもの挨拶をすると、旦那さんは「まあまあだね」といつも通り返した。だからMoralesさんはそれ以上何も気に留めず、薬を渡そうとした。

Moralesさんが「6つの薬の用意ができていますよ。あなたの薬3種類と、奥さんの薬3種類です」と言うと、旦那さんはその場で黙り込んだ。そしてこう言った。

(「妻は……昨晩亡くなったよ。実は薬を返しに来たんだ。彼女はもう飲めないからね」)

薬局は客が絶えず、いつも忙しく騒がしいが、その時スタッフ全員が手を止めたという。

(薬局がそんなに静かになったことは今までなかった。みんなの胸が詰まっていた。スミスさんは僕の前で涙を浮かべていた)

「こうは言いたくないんだが」と旦那さんは言った。「彼女より僕が先に逝きたかったよ。今朝、ベッドの中で目が覚めて、隣に彼女がいないのを知るのが辛かった。彼女は僕の恋人であり、親友でもあったんだ」

Moralesさんが涙をこらえながら後ろを見ると、何人かの同僚がすでに涙をこぼしていたという。旦那さんはさらに続けて……

「でも、どうか悲しまないでくれ。僕は生き続けると彼女に約束したんだ。僕は命を大事にする。だから薬を飲むよ。それが彼女との約束だからね」

彼はそこでまた泣いたが、すぐに自分を取り戻し、陽気に振る舞ったという。

胸に残ったアドバイス

薬局を去り際に、その旦那さんは1つのアドバイスを残していった。それは言い古されたアドバイスだったが、「この時ほど大切さを実感したことはなかった」とMoralesさんは書いている。

「愛する人に『愛している』と伝えるのを忘れないように。相手がいつ息を引き取るか、誰にも分からない。今会っているのが最後かもしれなから」これがアドバイスだ。

旦那さんには後悔していることがあった。奥さんが亡くなる前の夜、普段のように「Good night」としか言わなかったこと。なぜ「I love you」と言わなかったのか--そう彼は悔やんでいたという。

電話をかけはじめた同僚たち

「僕がもしその旦那さんだったら、とても耐えられないだろう。何も感じられなくなるだろう。人生のほとんどの時間を一緒に過ごして来た相手がいなくなり、最後に一人で取り残されるなんて」とMoralesさんは言う。

(僕は、同僚の薬剤師が電話しはじめたのを見た。自分の夫に電話しているのだった。スミスさんのことを話し、夫が居てくれることに感謝すると言っていた。僕は可笑しいと思ったんだが……)

(見ると同僚たちみんなが電話したりメールしたりしていた。涙を浮かべながら、自分の大切な人に「愛している」と伝えていた)

その時、自分も誰かにメールしようと思ったMoralesさんは、自分には相手がいないことに気づく。

そして最後に、Twitterの読者に向けてこう書いている。

「大切に思っている相手に、そのことをちゃんと伝えておこう。いまそうしておかないと、2度とその機会はないもしれないから」

泣いた読者たち

職場や学校でこれを読んだTwitterユーザーたちも涙したようだ。

(授業中これを読んで泣いたわ)

(このスレッドには泣けるぜ。ちきしょうめ)

(私が聞いたなかで一番悲しくて、それでいて何かを教えてくれる話だわ。読んで後悔していない。何て素敵な話かしら)