ヘタフェの芝が原因? デンベレと柴崎の負傷は“バルサ対策”が影響か 

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デンベレが左ハムストリングの腱断裂、バルサは故障原因を検証

 バルセロナのフランス代表MFウスマン・デンベレは、16日に行われた第4節の敵地ヘタフェ戦(2-1)で左ハムストリングの腱断裂で全治3カ月半〜4カ月という重傷に倒れた。

 この試合で強烈なボレーシュートを決めた日本代表MF柴崎岳も足を痛めるそぶりを見せて途中交代。二人が負傷した原因として、ヘタフェがバルサ対策で準備した“芝”だった可能性が浮上している。

「ヘタフェの芝は乾き、長かった。バルサはコリセウムの芝がデンベレの故障を引き起こしたと信じている」と特集したのはスペイン地元紙「マルカ」だった。

 今季ドルトムントから1億500万ユーロ(約139億円)に加え、成果給というメガディールでバルサにやって来た20歳のデンベレは、これまで大きな故障と無縁のキャリアを過ごしてきた。ドルトムントでは全治10日という軽傷があったのみだったが、待望の初先発試合でヒールパスの瞬間に太もも裏を痛める形になった。車椅子に乗り、バルセロナの空港からフィンランドに手術を受けるために向かった。

 そして、バルサは故障原因の検証を進めた結果、ヘタフェ本拠地コリセウム・アルフォンソ・ペレスの芝の状態の酷さが大きな理由とレポートされている。

バルサ選手らが芝の状態に怒り心頭

 バルサには「芝は短くあらなければいけない」というモットーがある。ボールがピッチを走り、試合のダイナミズムを増す効果がある。ヘタフェはバルサ自慢のパス回しを封印するために、ボールのスピードを落とすべく芝を長く伸ばし、水も撒かなかったという。

「ウスマンは芝の重さから故障を引き起こしたと認識されるだけではない。ぺぺ・ボルダラス(ヘタフェ監督)もまた、足首の故障でガク・シバサキを途中交代させざるを得なくなった」

 記事ではバルセロナのパス回しを封じる戦略はデンベレの故障のみならず、自チームの背番号10の身にも怪我を及ぼしたとしている。

 バルサの選手は2-1で逆転勝利後も芝の状況に怒り心頭だったという。「このフィールドではプレーできなかった」とスペイン代表FWジェラール・デウロフェウが語れば、ドイツ代表GKマルク=アンドレ・テア・シュテーゲンも「あんな芝ではトラブルが起きるだけだ」と非難している。

 デンベレのみならず、柴崎も負傷交代した一戦は、柴崎のゴラッソが生まれたものの、後味の悪さが残ってしまったようだ。

【了】

フットボールゾーンウェブ編集部●文 text by Football ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images