シンガポールGPで壮絶なクラッシュが勃発【写真:Getty Images】

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フェルスタッペンとライコネンが接触、アロンソを巻き込む大クラッシュに発展

 モータースポーツ最高峰F1のシンガポールグランプリ(GP)決勝が17日(日本時間18日)に行われたが、スタート直後の1コーナー手前で上位3台を含む4台がクラッシュする波乱の展開となった。イタリア紙「ガゼッタ・デロ・スポルト」はこの模様を「大災害」と報じ、当事者たちの複雑な胸中にフォーカスを当てている。

 ポールポジションのセバスチャン・ベッテル(フェラーリ)とフロントロー(最前列)で並んだマックス・フェルスタッペン(レッドブル)に対し、2列目内側の4番手スタートだったキミ・ライコネン(フェラーリ)がスタートと同時にイン側から仕掛ける。

 イン側から上がってきたライコネンはフェルスタッペンと接触。マシン右後方が破損した影響でスピンし、1コーナーに入ろうと中央に寄せてきたベッテルのマシンにもぶつかってしまった。ベッテルはそのまま走り続けることができたものの、ライコネンのマシンはコントロールを失ってコーナーで再びフェルスタッペンと接触してしまい、フェルナンド・アロンソ(マクラーレン)を巻き込む壮絶なクラッシュとなった。

 フェルスタッペンとライコネンはここでリタイア。ベッテルはマシンにダメージを負ったまま走行を続けたが、4コーナーでコントロールを失い単独クラッシュし、フェラーリは2台揃ってオープニングラップで姿を消すことになった。

 イタリア紙「ガゼッタ・デロ・スポルト」は、「フェラーリ2台による大災害」としてこのGPをレポートしている。記事では、間に挟まれる形となったフェルスタッペンが、「ベッテルが左にラインを締めてきたけど、僕の左にライコネンがいることに気づいていないようだった。僕は挟まれてブレーキをかけたけど、“サンドイッチ”になってしまってできることはなかった」とコメント。「ベッテルの視点は分からないけど、ワールドチャンピオンを争っていて、ポジションを落としても1つか2つという状況で、あの場面でそれほどリスクを負うべきではないだろうし、必要以上に誰かに寄せることはなかったんじゃないかな」と指摘した。

 また、イン側から好発進したライコネンは「良いスタートを切れたと思ったら不運なことに接触があった。高い代償を支払ったし、残念だ。最初の100メートルだけ良くて、そこでレースが終わったからね。自分が事故を避けるために何ができたか? レースオフィシャルがどう言うかを待ちたい。ただ、起こったことは変わらないよ」と話したという。

首位ハミルトンとの差が開いたベッテル「責任の所在はなんとも言えない」

 一方、このGPを獲得ポイントゼロで終えた上に、チャンピオン争いを演じるライバルのルイス・ハミルトン(メルセデス)が“優勝を飾るという最悪の展開になったベッテルは、記事で「言えることは多くない」としながらも、事故について口を開いている。

「スタートはまずまずだったけど、マックスが抜け出すために近づこうとしていたので、その隙を閉ざそうと寄った。そしたら、接触して全ては終了したよ。まだ映像を見ていないから責任の所在はなんとも言えないね。チャンピオン争いについて? それについて話すタイミングじゃないよ」

 シーズン序盤の好調ぶりから一転、メルセデスの逆転を許して迎えたシンガポールGPだっただけに、フェラーリとしては上位グリッド(スタート時の位置・順位)を得たチャンスを生かしたいレースだった。しかし、まさに大惨事と言えるクラッシュで首位ハミルトン(263ポイント)とベッテル(235ポイント)の差は28ポイント差に開いてしまった。残り6戦となったチャンピオン争いで、“赤い跳ね馬”は逆襲を見せることができるだろうか。