新加入のマキシミリアン・フィリップ(左)とアンドリー・ヤルモレンコ(右)【写真:Getty Images】

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現地時間17日にドルトムントはケルンと対戦し5-0と完勝。フィリップやヤルモレンコなどの新戦力が、CLトッテナム戦の敗戦を払拭する活躍を見せている。ブンデスリーガ優勝に向けて、香川真司ら“ベテラン勢”との融合が期待される。(取材・文:本田千尋【ドルトムント】)

快勝劇の幕、新加入コンビの一撃

 試合後の大迫勇也によれば、「前半は0-0狙いだった」という。そんな1.FCケルンのゲームプランを、ボルシア・ドルトムントは開始2分で打ち砕いた。右サイドでアンドリー・ヤルモレンコが1対1を仕掛けて、ゴール前にクロスを入れる。ニアに飛び込む左ウイングのマキシミリアン・フィリップ。頭で合わせて先制弾を決める。ブンデスリーガ第4節。新加入コンビの一撃で、快勝劇の幕が上がった。

 試合開始早々の先制点は、BVBの選手たちの心の負担をラクにしたようだ。[4-5-1]で守備ブロックを作るケルンに対して、ボールをじっくり回すドルトムント。1-3で敗れた13日のCLトッテナム戦の敗北の跡は、次第に薄れていった。

 先制点を挙げたフィリップは、試合後に「僕らは最初の1分から最後の1分までゲームを支配した。本当に良いサッカーをしたね」と振り返る。ケルンの守備ブロックは決して強固なものとは言えず、また、ドルトムントからボールを獲っても、上手くカウンターに繋げることができなかった。反対にBVBは、ボールを失ったとしてもすぐに奪い返すなど、守備が安定。自分たちのペースで試合を進めていった。

 前半終了間際にはソクラティスが追加点を決めると、後半には59分、60分と立て続けにピエール=エメリク・オーバメヤンがPKも含む2ゴール。67分にユリアン・バイグルが長期離脱から復帰すると、70分、最後にゴールを決めたのは、またしてもフィリップだ。マフムド・ダフードからのラストパスに抜け出して、きっちりゴールを決める。試合が終われば、ドルトムントはボール支配率で74パーセントを記録。22本のシュートを浴びせてケルンを圧倒した。5-0で勝利する。

香川らベテラン勢と新戦力の融合

 こうして完勝したケルン戦では、新戦力たちが活躍した。右ウイングに入ったヤルモレンコは、フィリップへのアシストもさることながら、右サイドで縦パスを受けて攻撃の起点にもなるなど、徐々にチームにフィットして来ている。ウインガーとして1対1を仕掛けるだけでなく、190cmの長身を活かせば、ゴール前でターゲットになることもできそうだ。

 そして2ゴールと結果を残したフィリップ。前節フライブルク戦ではあまり目立ったところは無かったが、23歳のアタッカーも少しずつドルトムントのサッカーに慣れてきているようである。それはダフードもまた然り。後半に入るとケルンの守備ブロックが緩くなり、スペースが生まれていたこともあって、インサイドハーフのポジションで正確で安定したプレーを見せた。

 もちろんこの1試合のみを持って、ヤルモレンコ、フィリップ、ダフードら新戦力たちが、BVBへ完全にフィットしたとも言い切れない。現在ケルンは最下位であり、チームとしてまるで上手くいっていなかった。バイエルンやライプツィヒといったタフな相手、タフなゲームで力を発揮し切れるかは、まだ分からない。

 それでもトッテナム戦の敗北を引きずらず、勝ち切ったことは大きい。ケルン戦に勝利したドルトムントは、一躍首位に躍り出た。このまま新戦力の融合を進め、好調を取り戻したシャヒンや、この試合では出番がなかった香川真司らベテランの力と上手く掛け合わせて、チームとしてのクオリティを高めていきたいところだ。

(取材・文:本田千尋【ドルトムント】)

text by 本田千尋