バルサ移籍の願いが叶わなかったコウチーニョ。心機一転、「もう済んだ話だ。リバプールでベストを尽くす」と断言した。(C)REUTERS/AFLO

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 フィリッペ・コウチーニョが、ついに重い口を開いた。
 
 8月31日に移籍市場がクローズとなるまで、バルセロナへの移籍を強く望んでいたリバプールMF。スペインの名門は4度に渡って正式オファーを提示し、違約金の額は最高で1億1400万ポンド(約165億円)に達したと言われる。それでも、マージーサイドの雄は頑として移籍を認めなかった。
 
 クラブ首脳部への不信感を募らせたコウチーニョ。板挟みにあったユルゲン・クロップ監督は困り果て、両者の間を行き来する日々が続いた。結局コウチーニョは背中の痛みを理由に、リバプールのプレシーズン活動を不参加。シーズンが開幕してからも欠場が続いていたが、一方で、8月下旬の国際Aマッチウイークではブラジル代表に合流し、ワールドカップ予選2試合に出場した。ついにはクラブ首脳だけでなく、サポーターの反感も買っていたのだ。
 
 ともすれば不満分子に成り下がりそうだったコウチーニョを、再びチームに引き込んだのがクロップ監督だ。リバプールに戻った本人と対話を続け、バルサ移籍が消滅して落胆するブラジリアンを激励したという。

 9月13日のチャンピオンズ・リーグ、セビージャ戦で後半途中から登場してようやく今シーズン初出場。さらに土曜日のプレミアリーグ、バーンリー戦では先発復帰を果たし、78分までプレーした。
 
 その試合後、『ESPN BRASIL』のインタビューに応え、コウチーニョがついに沈黙を破ったのだ。
 
「オファーがあったのは確かだ。人生においてはどんな仕事であっても、興味のあるものとそうでないものがある。今回、みんな知っての通り、僕と家族にとってはとても興味深いオファーがあった。あれだけの偉大なクラブからオファーをもらえるのはすごく光栄なことで……。ただ、これまでもずっと言ってきたように、ここ(リバプール)でプレーするのもまた光栄の極みだ。いま、僕はここにいる。これまでと同じように、ベストを尽くしてプレーするよ」
 
 当然、心の葛藤はあっただろう。だが、クラブ内の誰とも確執はないと言い切る。
 
「この1か月はとても複雑だったね。でももう済んだ話だ。過去5年、僕がここでやってきたことに誇りを持っているし、リバプールのすべての人びとに感謝している。チームメイト、首脳部、テクニカルスタッフ、みんなを尊敬している。気持ちを切り替えて全力でプレーし、リバプールの今シーズンを輝かしいものにしたい」
 
 一部報道では、バルセロナのウルグアイ代表FWで、コウチーニョの親友であるルイス・スアレスが直接説得にあたり、さまざまなサジェスチョンをしているとされた。この疑念に対して選手本人は「ないない、初めて聞いた話だ」ときっぱり否定。「僕はすべての人に敬われる場所にいて、僕もまた、彼らを敬っている。ここが僕の居場所だ」と、最後までクラブ愛を強調した。
 
 そのバーンリー戦は78分で交代となった。クロップ監督は「フィリッペは足をつったんだ。プレシーズンでしっかり練習できていないから、もう少しまだフォームを取り戻すまでに時間がかかるかもしれない」と説明。セビージャ戦で途中出場した際には、本拠地アンフィールドのサポーターから万雷の拍手を受けていた。