有能と話題の「レジ袋」について、沼津市に取材した。

コンビニの「レジ袋」が「ゴミ袋」に

先日ネット上に「沼津のセブンのレジ袋は、沼津市のゴミ袋としても使えるから有能」というつぶやきが投稿された。

添えられたレジ袋の画像には、企業ロゴと共に「沼津市指定袋 この袋は沼津市のごみ袋として利用できます」という文字が印刷されており、ネット上で「何これ、超有能!」「まさにWINWINの関係」「良いアイデア」「ありがたい」「エコ」「うらやましい」と話題に。

元のツイートはおよそ1週間で7777リツイート、1万超いいねされている。

提供:沼津市ごみ対策推進課

「そのまま捨てずに使って欲しい」とスタート

沼津市ごみ対策推進課によると、この取り組みは1999年(平成11年)に始まった「沼津市指定袋」制度とほぼ同時にスタート。レジ袋の他に、商品として販売している「指定袋」もあるという。

当時「ゴミを減らすため、沼津市のごみは沼津市民が出したものとして、責任を持って出してもらおう」という声があがったことがきっかけでした。

ゴミ出しに使えるのは「沼津市指定袋」と印字してあるものだけと定め、指定ゴミ袋を市内のスーパーやコンビニ、雑貨店などで販売。また、「沼津指定袋」と書いてあるレジ袋は、ゴミ出しに使えるように定めた。

日常的に貰うレジ袋をそのままごみとして捨てるのではなく、ごみ袋として使っていただけるように。また、ごみ排出の際に「沼津市指定袋」を使用するという意識を持っていただけるように、「沼津市指定袋」の印字が為されたレジ袋であればごみ袋として使用できるとし、現在に至っています。

提供:沼津市ごみ対策推進課「市直営の収集車」(燃やすごみ等は別デザインの委託業者の車両が収集)

市民の意識定着に一役

同取り組みは「ゴミ対策」に一定の効果をあげているという。

「指定袋の印字があるものだけ使える」ということから、ごみ排出の際には「沼津市指定袋」を使用するという意識の定着にも一定の役割を果たしたのではないかと考えています。

18年間にわたって続く同制度により、同市民には「ゴミは指定袋で出す」という意識が日常生活に根付き、広く定着しているという。

「ゴミ袋」として使えないレジ袋もある

ただし、市内の全てのコンビニやスーパーが一律で、ゴミ袋として使えるレジ袋を使っているわけではない。

レジ袋を指定袋とするには申請が必要で、この申請を行なっている事業者、もしくはこの申請を行なったごみ袋製造業者が卸している事業者(各店舗)でのみ、配布されています。

例えば、ネット話題になっているセブンイレブンのレジ袋も、指定袋を使用している店舗としていない店舗があるそうだ。

全国で実施するのは難しい?

また、同取り組みについて、ネット上には「うちの市でもやって欲しい」「全国に広まってほしい」という声が寄せられているが、担当者によると「一概に全ての自治体で導入可能な制度ではない」という。

現在、ゴミ袋(指定袋)の代金にゴミ処理手数料を含めるなど、ゴミ処理を有料化する自治体が増加。「レジ袋を指定袋にしてごみ袋に利用できる」という仕組みは、沼津市がごみ処理の有料化を行なっていないために実施できる制度だという。

提供:沼津市ごみ対策推進課

「レジ袋削減」を呼びかけている

さらに同市内でも、「指定袋」の印字をしない事業者が増えているという。

現在市では、ごみ減量施策として「レジ袋削減」を各小売店等事業者に呼びかけています。この流れから、レジ袋を削減するために有料化等に取り組み、指定袋の印字をしない事業者が増加傾向にあります。

同市は他にも、市民の手でゴミを分別して、資源となるものをリサイクルするというゴミ排出方法「分別排出」を全国に先駆けて実施するなど、ゴミ対策に先進的に取んできた。

市としては今後も分別排出によるごみの資源化を推進してまいります。

ちなみに、このような経緯から「沼津の分別は細かい」という印象があるようですが、実際は、リサイクル意識が定着した昨今では、沼津市が特別に細かい分別をしている、という状況ではなくなってきています。

提供:沼津市ごみ対策推進課