現地レポート:Cellular対応の「Apple Watch Series 3」が時代を変える

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Appleは9月12日(米現地時間)、「Apple Watch Series 3」を発表しました。新たにLTE通信に対応したことで、ウォッチだけを持ち歩いた状態で通話やストリーミング再生が可能になります。本記事では現地のタッチアンドトライ会場の様子を交え、同機の概要についてご紹介します。

 

■Apple WatchがLTEに対応

Apple Watch Series 3(GPS + Cellularモデル)では、LTE通信を利用できます。ディスプレイ部分にアンテナを内臓させることで、従来通りのコンパクトさを維持したことは驚きです。また従来の「Series 2」と同様に、GPS・防水・Apple Payもサポートしています。iPhoneを持たずにApple Watchだけ身につけて外出する世界が実現しそうです。

価格はモバイル通信に対応しない「GPSモデル」が3万6800円(税抜、以下同)〜。「GPS + Cellularモデル」が4万5800円〜となります。

▲Apple Watch Series 3。サイズ感は従来モデルと同じ。写真は38mmケース。この文字盤デザインにはアンテナも表示されている

▲「GPS + Cellularモデル」はデジタルクラウンに赤いワンポイントが入っていることで見分けられる

Apple Watch Series 3には、特にSIMカードを挿入するためのスロットなどは設けられていません。SIMカードに相当する部分は、本体内にモジュールとして組み込まれており、所定の設定操作で結びつけることになります。

対応バンドは国によって異なりますが、日本で取り扱われるモデル「A1889(38mm)」と「A1891(42mm)」については、LTEの1/3/5/7/8/18/19/20/26をサポートしています。またWi-Fiは802.11b/g/n 2.4GHz、Bluetoothは4.2をサポート。

なお、Apple WatchはNTTドコモ、au、ソフトバンクの3キャリアで取り扱われます。LTE通信を利用するには、主回線のiPhoneと同じキャリアが提供するオプションサービスを契約する必要があるようです。

例えば、auの公式サイトに記載がある「ナンバーシェア」オプションは月額350円(税別)。2018年の12月までに加入すると、最初の6か月は無料になるキャンペーンも実施されています。同キャリアでの対応端末はiPhone 6以降、との記載もありました。

 

■Apple WatchがLTE対応になって実現すること

GPS + Cellularモデルの登場により、iPhoneを携帯せずに、Apple Watchだけを身につけて生活するシーンが広がります。電話、メッセージができるのはもちろん、近日対応となるApple Musicのストリーミング再生で4000万曲を楽しめるようにもなるわけです。

例えば、朝のランニングへ出かける際、iPhoneを携帯する必要はありません。急な連絡が入った場合にも、その場で対応可能。AirPodsと連携しておけば、Apple Watchから直接Apple Musicを楽しめます。喉が乾いたら近くのコンビニでApple Payを使って飲み物を購入できます。ほかに必要なのは家の鍵くらいです。

サーフィンなどのアウトドアスポーツを楽しんでいるとき、ジムのロッカーにiPhoneをしまいながらエクササイズしているとき、1階にiPhoneを置いて2階で洗濯物を干しているとき…。Apple Watch単独での通信が役に立ちそうなシーンはいろいろと思いつきそうですね。

▲モバイル通信は設定からオフにできる

気になるバッテリー持ちについては、LTEおよびBluetoothをオンにした状態で連続18時間使用可能です。おそらく一般的な使用なら、1日外出しても全く問題ありません。もちろんワークアウトでGPSを使用したり、LTE回線で通話したりすると、その分電池を消費するので、その点は留意が必要です。

 

■新しいケースやバンドも登場した

バリエーションも増えています。今回注目しておきたいのは、従来白色だけだったセラミックケースに黒が追加されたこと。そして、スポーツシーンで使いやすい「スポーツループ」タイプのバンドが追加されたこと。

▲グレイセラミックケース

▲スポーツループのバンド

スポーツループはマジックテープの要領で、ベリベリと着脱できます。ループ状になっているので、急にバンドの固定が外れても手首に引っかかって落下しにくいことも特徴です。また、水に濡れても乾きやすい素材でできています。

 

■高度を測定できる点にも注目

Apple Watch Series 3では、気圧センサーを搭載しています。これにより、高度の測定ができるようになりました。

▲高度にどのくらいの変化があったか測定できる。「Elevation Gain」の項目が該当

例えば、ランニングを行っている際には、測定結果が同じタイムであったとしても、そのコースの高低差によってその意味合いは変わってきます。今後、ランニング時の高低差が明示されるようなアプリも増えてくるかもしれません。

 

■心拍数を詳細に計測できる

Apple Watchには心拍センサーが搭載されています。従来も、その時点での心拍数を計測することができました。今回のアップデートでは、計測した心拍数の管理が容易になっています。Apple WatchおよびiPhoneからまとまった心拍数のログを確認可能です。脈拍に対するアラートも設定できるようになります。

▲Heart Rateアプリの画面。スワイプで画面を切り替えることで、じっとしているときや、ウォーキングの際の平均心拍数も確認できる

▲「ヘルスケア」アプリに情報が集約される。こちらも静止時やウォーキング時の平均値を確認できる

 

■「watchOS 4」関連の新機能にも期待

watchOS 4では、ドックのUIが刷新され、ワークアウトアプリの使い勝手もよくなります。そのほかGymKit(ジムキット)対応のトレッドミルと連携できるようになるなど、さまざまな新機能が登場すします。Apple Watchの利用シーンはさらに拡大し、使いやすさも向上するでしょう(watchOS 4の新機能についてはこちらの記事を参照)。

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Apple Watchもこれで3世代目。GPS + Cellularモデル & watchOS 4の組み合わせでは、今まで痒くても手が届かなかった部分をずばり解消されています!

Apple Watch Series 3は、9月15日に予約開始、同月22日に発売となります。いままで様子を見てきた人も、このタイミングでぜひ検討してみてはいかがでしょうか。

>> Apple「Apple Watch」

 

(取材・文/井上 晃)

いのうえあきら/ライター

スマートフォン関連の記事を中心に、スマートウォッチ、ウエアラブルデバイス、ロボットなど、多岐にわたる記事を雑誌やWebメディアへ寄稿。雑誌・ムックの編集にも携わる。モットーは「実際に触った・見た人だけが分かる情報を伝える」こと。編集プロダクション「ゴーズ」所属。