シュトゥットガルトにて行われたヴォルフスブルク戦での後半84分、空中戦に臨んだMFクリスチャン・ゲントナーは、相手GKコーエン・カスティールスの膝を強く受けて転倒。その後にチームドクターの治療を受けた同選手だったが、しかし首の周りにはコルセットが装着され、そのままピッチに復帰することなく病院へと搬送された。なおシュトゥットガルトはすでに3枚の交代枠を使い切っていたことから、数的不利のなかで1点差を守りきり、なんとか1-0でヴォルフスブルクから勝利を収めている。

試合後に、ハネス・ヴォルフ監督は「みんながショックをうけていた。とても勝利を喜ぶことなどできないし、みんながうちのキャプテンのことを思っているよ」とコメント。「彼は明らかに酷い脳しんとうを抱えているし、いくつか骨折をしている可能性も高い。ただ医師によれば、また問題なく元には戻れるとのことではあるのだが。」と言葉を続けた。なおその後の診断の結果、ゲントナーは眼窩、上顎、そして鼻骨を骨折したことが確認されている。

ただもう1つのポイントとなるのは、GKカスティールスのアクションが危険なプレーでなかったのか。あのときはPKが与えられ、さらにすでに警告を受けていたカスティールスは退場処分を受けるべきではなかったのか?という点である。このことについては、特にビデオ判定に頼ることはなかったのだが、ビデオ判定審判を務めてアイテキン氏は「確かにギリギリの判断ではありますが、しかし受け入れられる判断だと思います」と発言。

一方のコーエン・カスティールスも、ゲントナーの負傷については心を痛めながらも、このプレーに対するジャッジに関しては「もしもあれがファウルならば、幼児教育の時点から教え方を変えていかなくてはいけない。右に高く飛ぶなら、左ひざは上がってしまうものだ」と強調。これにはシュトゥットガルトのGKロン=ロベルト・ツィーラーも擁護の姿勢をみせた。