うつ改善に「光イメージ」が効果的なワケ

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うつ・メンタル不調の原因は、脳の「扁桃体」の興奮にあるとみられている。興奮をおさえる方法のひとつが「光イメージ」だ。朝日を浴びると気持ちがいいように、光を浴びていることをイメージするだけでも効果があるという。簡単な「セルフセラピー」の方法を、日本メンタル再生研究所の山本潤一所長が紹介する。

■光を使うと扁桃体の興奮を静めることができる。

うつ・メンタル不調は、脳内の感情の発生装置と言われる扁桃体(へんとうたい)が関係している、という確証が最近さまざまな研究者によって明らかになってきました。2016年6月18日と19日に、NHKは2夜連続でNHKスペシャル「シリーズ キラーストレス」を放送しました。その中でも扁桃体について触れています。

弊社顧問であり日本のストレス科学の草分けである、筑波大学名誉教授・宗像恒次博士の研究では、うつ・メンタル不調を生む扁桃体の慢性的な興奮は身体緊張によって作り出されるとしています。しかし光によって身体緊張を緩和して、その結果扁桃体興奮を鎮静化することができ、うつ・メンタル不調を改善することができることも宗像博士によって明らかになりました。今回は誰もができる簡単なセルフセラピー法をご紹介しましょう。

朝、太陽の日の光を浴びたことがありますか? どんな気持ちがしましたか? 朝日が好きでなかったら、日中の太陽でも夕方の太陽でもよいです。好きな時間帯の太陽の光を浴びると、身体がほぐれ、とても気持ちよくなることがわかると思います。光によって身体感覚が良好化し、良い身体信号によって扁桃体が心地よい感情を発生させていると言うことなのです。うつ・メンタル不調は鎮静化するのです。

実は、私たちは光を実際に浴びる必要はないのです。スティーブン・コスリンらの研究によると、私たちは実際に体験したこととその体験をイメージした時に、脳内では同じ部位が反応していたのです。つまり「体験」と「イメージ」は脳内では同じことなのです。この原理に従って今から、うつ・メンタル不調を緩和させる初心者でもできる光イメージを使った簡易セルフセラピーをご紹介します。

■光をイメージするだけで、身体緊張はほぐれる

「太陽イメージ法」(基礎理論・宗像恒次、作成・山本潤一)

(1)目を閉じます。今感じているストレス(不安、怖さ、いら立ち、悲しさ、苦しさ、など)を実感すると、体のどの場所に違和感や緊張感を感じますか?
凡例→頭、顔、のど、胸、おなか、後頭部、首、肩、背中、腰、手、足、全身、など。

(2)あなたは、何時ころの太陽の光が好きですか?
凡例→早朝、午前中、昼ごろ、3時ころ、夕方、など。

(3)では目を閉じ、次のことをイメージしてみてください、今あなたは、自宅の庭であなたが好きな時間帯の太陽の光を全身に浴びています。どんな気持ちがしますか?
凡例→気持ちいいなあ、あったかいなあ、ほっとするなあ、おだやかだなあ、元気が出るなあ。

(4)そのまま30秒ほど、その心地よさを感じていてください。

(5)そうすると今、あなたの先ほどの身体の緊張の部位はどうなっていますか?
凡例→少し緩んでいる、ほっとしている、少し楽になっている、少し溶けてきている、少しあったかくなってきている、など。

(6)身体緊張が少しゆるんでくると、あなたの今の気持ちはどうなっていますか?
凡例→少しほっとした、少し楽になっている、少し落ち着いた、など。

身体の緊張が扁桃体の慢性的な興奮を作り出しており、これがうつ・メンタル不調の原因となる慢性的なストレスを作り出すのです。よって、光イメージによって身体緊張を緩めることができ、それができると扁桃体の興奮を静めることができるのです。

このようなイメージワークを、できたら毎朝、起きがけの布団の中で3分ほどやると気持ちがラクになるでしょう。

また、このようなイメージワークをやっても身体緊張があまり取れないという場合は、(2)に戻り太陽の時間帯を選びなおしてみてください。違う色の太陽によって身体緊張が緩和するという場合があります。

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山本潤一(やまもと・じゅんいち)
日本メンタル再生研究所所長、うつ・メンタル不調解決支援セラピスト
1958年、北海道生まれ。情動認知行動療法研究所客員研究員。20代から、大手ビジネスマン向け人材教育会社に勤務した後、独立。多くの企業に心理セラピストとして予防研修や集団メンタルトレーニング、個人メンタルトレーニングを提供。近著に『不安遺伝子を抑えて、心がす〜っとラクになる本』がある。

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(日本メンタル再生研究所所長、うつ・メンタル不調解決支援セラピスト 山本 潤一)