DOBERMAN INFINITY×AK-69のゲリラライブ密着! フロアに直接届けたHIPHOP愛とプライド

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 DOBERMAN INFINITYがAK-69と初のコラボレーションを果たしたシングル『Shatter』が9月13日にリリースされ、同日深夜に都内3カ所のクラブでゲリラライブが行われた。DOBERMAN INFINITYは、本作を皮切りに3カ月連続リリースを予定しており、10月18日に行われるAK-69の武道館公演『DAWN in BUDOKAN』にゲスト出演することも決定している。リアルサウンドでは、ゲリラライブの情報を事前に入手し、その模様を密着取材した。

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 最初に訪れたのは、ヒップホップの聖地とも呼ばれる渋谷円山町のクラブ「HARLEM」。当日は、日本語ラップを音源にメッセージ性の強いパフォーマンスを披露するダンスユニット・SHOW GUNが主催するイベント「RUMBLE!」が行われており、ステージではトーナメント方式の熱いダンスバトル大会が繰り広げられていた。一回戦がすべて終了し、DJタイムになると、ダンサーの多いイベントだけあって、彼らがそこかしこで自由に踊る様子が見られた。DJは90年代のヒップホップ・クラシックを軸とした選曲ながら、現行の機材を使用したトリッキーなエディットでフロアを沸かせていた。2PACの名曲にして90年代ヒップホップを代表する一曲「California Love」がかかると、フロアからは大きな歓声があがる。そして、同楽曲に合わせてDOBERMAN INFINITYとAK-69がDJブースに登場。突然のサプライズに会場はどよめき、大勢の人々がステージ前に押し寄せる。

 SWAYが「やっぱりこんなスペシャルな一日は、俺らだけじゃなくてみんなで騒ぎたいんで、この東京、このHARLEMに、一発かけさせてもらっても良いですか!」と煽ると、さらに大きな歓声があがり、そのままライブへ。AK-69のメロディアスなフックから始まる「Shatter」は、ストリングスの上物にトラップを効かせた派手なサウンドで、6人それぞれが異なるスタイルのマイクさばきを見せる一曲だ。ヒップホップの王道でありながら最新のアプローチで、非常にフロア映えする仕上がりとなっている。数多くの現場を経験している、DOBERMAN INFINITYとAK-69による貫禄のパフォーマンスに、HARLEMが揺れる。その光景からは、彼らがコアなヒップホップリスナーからも厚いプロップスを得ていることが伺えた。

 続いて向かったのは、西麻布「alife」。場所柄か、よりラグジュアリーな雰囲気のalifeだが、平日ということもあって客の入りはまだらだ。その日のメインフロアは、メインストリームのエレクトロR&Bを軸とした選曲で、HARLEMとはまったく異なる雰囲気である。特にライブ用のステージが設置してあるわけでもない。果たしてここで本当にライブができるのかとの心配をよそに、DOBERMAN INFINITYとAK-69はDJブースに意気揚々と登場。すると、店内の客があっという間にブース前に集まり、一体感のあるライブがスタートする。SWAYはAK-69に「こういう感じ、なんか色々思い出すね」と笑い、「人数が少なくても全然うれしい! ここからみんな発信していってください」と呼びかけ、温かい拍手に包まれていた。DOBERMAN INFINITYが掲げる、“All Round HIPHOP”を体現した、貴重なライブだったといえるのではないだろうか。

 最後に訪れた宇田川町にある「TK SHIBUYA」は、今回巡った中でもっとも“パーティー感”のあるクラブだ。選曲は往年のクラブ・アンセムから最新のK-POPまで幅広く、フロアは華やかな雰囲気に包まれている。若者から大人まで客層も幅広く、笑顔が溢れる空間だ。そこにDOBERMAN INFINITYとAK-69が登場すると、さらに大きな歓声が沸き起こる。「今日はここが最後だぜ!」とのSWAYの呼びかけに、観客たちは声援で応える。VJではDOBERMAN INFINITYとAK-69のロゴが交互に流され、さらにライブを盛り上げていく。そして、午前3時過ぎ、ようやくこの日のライブがすべて終了し、DOBERMAN INFINITYとAK-69はブースを後にした。

 この日のライブについて、DOBERMAN INFINITYのメンバーは、「この『Shatter』と言うシングルは自分達が今の音楽シーン、そしてクラブシーンへ衝撃を与えたいという思いで制作しました。自分達を育ててくれたHIPHOPでSTREET KINGのAKさんとコラボすることができ、HIPHOPで音楽シーンに一石を投じることが出来たんじゃないかなと思います。この両者が持つHIPHOPに対する愛、そしてプライドを持って、まだまだ挑戦者の気持ちで挑んだ作品になりました。そして発売日の今日ゲリラでのクラブサーキット。すごくワクワクしたし、普段のライブでは味わえない感覚、楽しさがあり、最高の『Shatter』リリース日になりました」とコメント。

 また、AK-69は、「あの日SWAYが名古屋に来て、俺に話してくれた話が曲になって、こうして世の中に放たれることにドラマを感じるよ。6人でこの曲をライブで披露したり、クラブをサプライズツアーで回ったりすることで、どんどん曲が育っている感じがして、その興奮をお客さんと一緒に味わえました。このコラボレーションに本当に感謝してます」と語っている。

 DOBERMAN INFINITYとAK-69は、ともにクラブの現場からキャリアをスタートしたアーティストだ。今では大きなステージに立つ彼らだが、その根底にはクラブカルチャー、ヒップホップカルチャーへの深い愛情があることは想像に難くない。今回のゲリラライブは、新作のリリースをクラブの現場に伝えたいという思いももちろんあったと思うが、それ以上に、彼らならではのシーンに対する恩返しでもあったのではないだろうか。野外フェスティバルやライブの市場規模は、年々増加の傾向にある昨今だが、クラブシーンは現在、かつての勢いを失っていると指摘されて久しい。しかし、クラブでしか味わえない音楽体験というものは確実にあり、そこから多くの文化や音楽が誕生してきたのは事実だ。今回リリースされた『Shatter』がもう一度、クラブカルチャーを盛り上げるきっかけのひとつとなることを期待したい。(松田広宣)