プライベート写真の流出でギブアップ

 斉藤由貴さんの不倫騒動が急転、マスコミ宛てのファクスで事実上、不倫を認めました。8月初旬に「週刊文春」が手つなぎデートをスクープ、それを受けて発売当日の夜に急きょ開いた記者会見で、斉藤さんは相手の男性への好意自体は認めたものの、不倫については否定していました。しかし、今月に入って写真週刊誌「フラッシュ」がキス写真や、相手の男性が斉藤さんのものと思われる下着を頭にかぶった写真を、2週連続で畳み掛けるように掲載。相手の男性が自らテレビを通して不倫を認め、斉藤さんもギブアップせざるをえないところに追い込まれた形です。

 斉藤さんはファクスで、8月の会見で本当のことを言えなかったことをわび、夫にはありのままを話して謝罪したことを明かしています。この会見には筆者も出席しましたが、ロケ先から都内の会見場に向かっている、ロケが押したので遅れている、ということで、斉藤さんが姿を現したのは予定からだいぶ遅れてのことでした。ロケが押したのは本当でしょうが、何をどう話すのか、慌ただしい中でギリギリまで事務所側との確認事項もかなりあったのでしょう。

 当然、事務所として一番バツが悪いのは、会見で不倫を否定した後、新たな証拠や報道が出て「やっぱり不倫だった」となることです。今回、斉藤さんはまさにそのパターンを踏んでしまったわけですが、8月の時点では、キス写真や男性が下着をかぶった写真がまさか流出するとは想像できなかったでしょう。だからこそ、事務所も早期決着が得策と、緊急会見に踏み切ったのだと思われます。週刊文春のスクープに掲載された写真はカメラマンが撮った特ダネ写真ですが、フラッシュに掲載された写真は本来、表に出るはずのないプライベート写真だからです。

 当事者のスマホなりPCなりに保存されているプライベートの写真が流出するルートは、限られています。何者かにハッキングされたのか、当事者のPCを見ることができる親しい者に盗まれたのか、当事者自身が何らかの動機で流出させたのか……。今後さらにエスカレートした形で写真が流出する可能性があり、それを考えると到底言い訳ができないことを察して観念したということでしょう。

モルモンの「広告塔」である斉藤さん

 不倫関係に終止符を打つのは当然としても、元の家庭を修復できるのでしょうか。斉藤さんが末日聖徒イエス・キリスト教会、いわゆるモルモン教会の教会員であることは有名な話です。斉藤さん自身がモルモンの家庭に生まれ、1994年に結婚した夫もモルモンです。そして、2人の間には3人の子どもがいます。今回の騒動で斉藤さんは地元教会の指導者に除名を申し出るも、慰留されたことを明かしました。

 斉藤さんはアイドル的人気の強かった10〜20代の頃から、モルモン教会にとって大きな役割を果たしていました。たとえば、1986年4月26日、5月24日、6月21日、7月26日の4回にわたり、広島の教会で斉藤さんと教会を紹介する「由貴ちゃんを知ろうビデオ上映会」なるイベントが開かれています。斉藤さん本人が登壇したわけではなく、ビデオでの出演でしたが、それでも当時人気絶頂だった斉藤さん関連のイベントということで、高校生や大学生を中心に開場1時間前から行列ができたのです。

 このビデオは斉藤さんのあいさつに始まり、斉藤さんの生い立ち、映画やCM、レコード制作といったエピソードなど芸能活動の模様を含めつつ、斉藤さんの信仰に関する強い話が1時間半にわたって紹介されたものです。また、上映後には斉藤さんの自筆サイン入りのモルモン書(モルモン教会で用いられる聖典)が抽選でプレゼントされ、会場を沸かせました。

 モルモンの機関誌「聖徒の道(現リアホナ)」1986年10月号に掲載されたイベント報告には「私はこの教会に入って……もう19年になりますけれども、本当に今はこの教会に生まれてきたことを、この教会の子供として生まれてきたことをとても感謝しています。……私がとても弱くなったときや精神的に疲れてしまったとき、家族の愛やお友達の愛も私にとっては大切ですが、そんなときに神様にお祈りすると、本当に心が静まり平安になるのを覚えます」と、斉藤さんのコメントが写真付きで紹介されています。

 同じようにモルモンでタレント活動をしていたケント・ギルバートさんも、自身が出演するテレビ番組に教会の聖歌隊を出演させ、聖歌を披露した様子が当時の機関誌に報告されています。モルモンに限らず、宗教団体にとって、世間一般に名の知れた有名人は広告塔的役割を果たすもの。その分、彼らの素行はその宗教のイメージ面に重大な影響を及ぼすのです。

信仰保持ならば離婚は考えにくい…?

 斉藤さんは今回の不倫騒動で、教会に除名を申し出るも慰留されたとのこと。モルモン教会には教会における「法廷」のようなシステムがあり、法律に触れる犯罪はもちろん、不貞行為を行った教会員なども処分が検討される場合があります。男性の場合は一定期間、神権と呼ばれるものが取り上げられたり、最悪の場合、破門されたりすることも。斉藤さんはどうなってしまうのでしょうか。

 斉藤さんはマスコミ宛てのファクスで「私から地元の教会の指導者に除名処分をお願いしましたが、『教会のために由貴さんがいるのではない。由貴さんの人生のために教会があるのです』というお言葉をいただきました」と説明しています。ということは、斉藤さんが今回の不倫騒動で教会から何らかの処分を受ける可能性はないと見てよいでしょう。また、わざわざ指導者の言葉を引用して説明していることから、斉藤さん自身もまだ信仰を失っていないものと判断できます。

 モルモン教会は当初、多妻結婚を容認していたことで知られますが、20世紀に入ってからは一貫して「家庭」を大事にしており、「いかなる成功も家庭の失敗を償うことはできない」という考え方があります。斉藤さん自身にとっても斉藤さんの夫にとっても、ともにモルモン教会の信仰を保っている限り、離婚することは非常に考えにくいと言えます。斉藤さんは今後、夫との関係修復に全力を傾注するはずです。

(ライター、フォトグラファー 志和浩司)