プレミア時代も感情に任せた発言が多く、クラブ内外で火種を生んでいたヴィラス=ボアス監督。今度はAFCを怒らせてしまった。(C)REUTERS/AFLO

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 やはり、タダでは済まなかった。
 
 AFC(アジア・サッカー連盟)は9月15日、ひとつの声明を発表。同12日のアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)準々決勝第2レグ、上海上港が2戦合計5-5からPK戦をモノにし、同じ中国の広州恒大を下した一戦が対象だ。その試合後の記者会見で、上海上港のポルトガル人指揮官、アンドレ・ヴィラス=ボアスが発した一連のコメントに対して、「懲罰を与える」と文書で伝えた。
 
「上海上港のヘッドコーチが試合後の記者会見でコメントした内容に関して、AFCは連盟規約の第50条第1項により、厳罰を与える手続きに入った。ペナルティーの内容については規律委員会が決定する」
 
 AFC規約の第50条は「試合を貶める行為」と題され、その第1項には「試合を貶める行為で規約に反した者に対して」とあり、ペナルティーは「与えた影響の大きさによる」と書かれている。
 
 当サイトでも紹介した通り、勝利したにも関わらず、ヴィラス=ボアス監督は会見の席で怒り心頭だった。不可解なイエロー&レッドカード、広州恒大の選手に対する甘いジャッジ、PK戦を迷わずホーム側で行なった、移動バスが3度も事故に遭遇して到着が大幅に遅れた(しかもそのうち2回は同じ車が絡んでいた)などなど、とうてい偶発的とは思えない事象が重なったからだ。
 
 そして極めつけが、吐き捨てるように言い放ったこのコメントだ。
 
「いろいろあったが、我々は素晴らしい勝利を掴んだ。なぜなら、AFCを支配しているクラブを下したのだからね」
 
 AFCと広州恒大が裏で結託していたとも取れる、かなりの過激発言だ。AFCが問題しているのはまさのこの部分だと考えられる。
 
 すでに今季、ヴィラス=ボアス監督は中国スーパーリーグで2試合のベンチ入り禁止処分(+罰金)を下されている。相手選手へのエルボーで8試合の出場停止処分となったオスカールを公然と擁護し、暗にスーパーリーグの裁定を批判したためだ。
 
 ちなみにAFCは今年6月の規律委員会で、マレーシアのクラブの監督が主審やマッチオフィシャルに悪態をついた行動に対して、罰金7000ドル(約77万円)を課した。同じく第50条の違反だったが、このケースではベンチ入り禁止の処分を受けていない。
 
 クラブ史上初のアジア4強を果たし、浦和レッズとの準決勝に意気上がる上海上港。試合は第1レグが9月27日(上海)、第2レグが10月18日(埼玉)に開催される。
 
 はたしてそのタッチライン際にヴィラス・ボアス監督の姿はあるのか。ちなみに上海上港は、GKヤン・ジュンリン、CBで主将のワン・センチャオ、同じくCBのワン・ジャジエの3選手が累積警告と退場による出場停止のため、第1レグを欠場する。