訪米団はトランプ政権幹部や上下院議員、政府関係者と精力的に会談。

 北朝鮮への経済的、政治的圧力を強化する方策について協議し、テロ支援国家への再指定などさらなる具体的取り組みを要請した。

 一方、訪米団関係者は安保理メンバーの各国代表部への働きかけについて「強固な同盟国で拉致問題解決に重要なカギを握る“大国”の米国に加え、国際社会が一致して北朝鮮を締め付ける動きを引き出す必要もある」と狙いを語る。

 暴挙を繰り返し軍事的緊張を高める北朝鮮は半面で「善隣友好」を掲げ、したたかに非同盟諸国を中心に交流を深め、英、独など西側有力国も含めた多くの国と国交関係を結んできた。

 米韓はこれらの国々に、国際社会を威嚇し人権状況でも深刻な問題がある北朝鮮と経済・外交面で関わることの損失を強調し、経済協力を軸に関係遮断を図ってきた。一方、武力で立ち向かえない日本も同様に動いてきたが、北朝鮮を孤立させ、追い込む成果は得られていないとの声もある。

 訪米団は今回、安保理メンバーのうち北朝鮮と国交があり、圧力への同調が揺らぐ可能性もある関係国代表部などを訪問、制裁履行の徹底や人権面での追及について強力に働きかけた。

 また北朝鮮による拉致の疑いがある米国人、デービッド・スネドンさん=失踪当時(24)=の親族らとシンポジウムに参加し、拉致が多国に渡る問題である点も強調。横田拓也さんは「国際社会が一致して北朝鮮に向き合う動きがあり日本にも重要な局面だ。人権面でも圧力をかけることは非常に大事」と語った。

 訪米に同行した島田洋一・救う会副会長は「米国や国連との連携、各国への個別の働きかけなどあらゆる場面で、日本は圧力を主導するべきだ」と話した。(ニューヨーク 中村昌史)