『ブロークバック・マウンテン』の名演技で世界中の注目を浴び、『ダークナイト』ではジョーカーを怪演しアカデミー助演男優賞を受賞するなど、前途有望なハリウッドの若手俳優だったヒース・レジャー。人気絶頂の2008年1月に急性薬物中毒で28歳の若さでこの世を去った彼のドキュメンタリー映画『アイ・アム・ヒース・レジャー(I AM HEATH LEDGER)』から、本編の一部が公開された。

https://www.youtube.com/watch?time_continue=9&v=WGB7ONwzxng

出典: www.youtube.com

俳優、アーティスト、そして唯一無二のアイコンとして輝いたヒース・レジャーの人生を祝福する内容だという本作では、ハリウッドのいわゆる“メインストリーム”とは一線を画しながらも、自身をスターダムに押し上げた彼の芸術的な本質や表現の仕方が垣間見られる。また、俳優として常にカメラで“撮られていた”ヒースだが、自らカメラを持って自分自身も記録しており、今となっては貴重な映像の数々も公開されている。

このほど公開された映像では、『ダークナイト』への出演をもちかけられたヒースが「今すぐ飛行機に乗ってクリス(クリストファー・ノーラン監督)に会いたい」と即答で出演を希望した話をはじめ、ヒース自ら「『バットマン・ビギンズ』でクリスが新しい世界を作っていたので、新しいジョーカーが作れるんじゃないかとワクワクしたし、自分はそれに対し何をすればいいかがすぐにわかった」そうで「6週間かけて役作りに没頭した」と語る声が収められている。

さらに、ジョーカーの「Why so serious?」という有名なセリフを含む名シーンや、ジョーカーがハービー・デント(アーロン・エッカート)を探しにパーティにやって来る場面で、エキストラの多さに困惑するヒースに対し、演技指導担当のジェリー・グレンネルが言った「君はサイコパス(反社会的な人格を持つ存在)なんだから、彼らはおもちゃみたいなもんだろ。そのおもちゃで遊べばいいんだよ」というアドバイスなど、撮影時のエピソードも紹介されている。ヒースの幼なじみによると、彼はジョーカーという役柄に100%の自信や誇りを持っていたそうで、役だけでなく作品にも入れ込んでいたからか、自分の撮影が無い日でも現場を訪れ、ノーランが采配をふるう姿を学んでいたそうだ。

映像の最後には今年4月に公開された予告編もあり、「彼はいつだって“監督(Director)”だった。演じることは、そこにたどり着く方法でしかなかったんだ」(ヒースの幼なじみ)、「ヒースはわき役で出演した作品でも、話題をかっさらう存在だった」(『ブロークバック〜』のアン・リー監督)といった、彼にゆかりのある人たちのコメントも紹介されている。

ドキュメンタリーにはヒース本人のほか、一緒に音楽レーベルを設立した米シンガーソングライターのベン・ハーパー、女優で元恋人でもあったナオミ・ワッツ、そしてヒースの姉妹らも出演し、生前のヒースについて語っている。監督を務めたのは、米ラッパー/女優クイーン・ラティファアのTV番組などを手掛けてきたアドリアン・バウテンハウスと、ドキュメンタリー『アイ アム ブルース・リー』のデリク・マーレイだ。

『アイ・アム・ヒース・レジャー(I AM HEATH LEDGER)』は今年4月のトライベッカ映画祭で公開され、10月には韓国でも公開予定。日本でも見たい!!