現役時代に放った覇気を取り戻すべく真剣に治療を受け続けているというガスコイン(左)。オールド・ファンにとってはこれ以上ない朗報と言えるだろう。 (C) Getty Images

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 かつてイングランド・サッカー界を牽引し、燦然とした輝きを放ちながら、現役引退後にアルコールやギャンブル、さらに薬物などに手を染めて転落の人生を歩んだポール・ガスコインは、真剣に人生のやり直しを図っているようだ。英国大衆紙『サン』が伝えている。
 
 1980年代後半から1990年代中期に『ガッザ』の愛称で親しまれたガスコインは、トッテナム、そしてイングランド代表で主に活躍。類まれなテクニックと創造的なプレーの数々から、「イングランド・サッカー史上で最も優れた才能に恵まれた選手」と謳われた。
 
 しかし、キャリアの晩年に入ると薬物中毒やアルコール依存症、さらにはうつ病であることが判明し、2003年の現役引退後に状態は悪化。何度も深酒で病院に運ばれれば、度々暴行事件を起こし、昨年末には、ホテルで泥酔して他の客と喧嘩騒動を起こして末に階段から転落。頭蓋骨を骨折する重傷を負っていた。
 
 現役時代に稼いだとされる資産1400万ポンド(約20億円)も失い、実息のレーガンからも、「父を助けるのは時間の無駄」と見放され、まさしくどん底に落ちたガスコインは、今年1月からアルコールと薬物の中毒から脱するための専門的な治療を受けることを発表していた。
 
 そんなガスコインは、懸命に治療に取り組んでおり、少しずつ改善の兆しが出てきているようだ。サン紙の取材で、ガスコインの娘であるビアンカさんが「父は今、本当によくやっているわ」と応えている。
 
 最近、父ポールと会ったというビアンカさんは、「彼は今まで私が見てきたなかで最高の状態よ。正直に言うわ、本当に頑張ってるの」とガスコインが回復傾向であること話し、さらに「ついこないだも私たちは一緒にご飯を食べたわ。みんなは信じられないかもしれないけど」と、親子水入らずで、会食に出かけたことも明かした。
 
 現在、ボーンマスの自宅に住んでいるというガスコイン。治療開始時には、「悪魔と手を切りたい」と代理人を介してコメントをしていた元スーパースターは、人生をやり直して平穏に暮らしを手に入れることができるのだろうか?