ミャンマーからナフ川を船で渡り、バングラデシュのテクナフに到着したロヒンギャ難民ら(2017年9月14日撮影)。(c)AFP=時事/AFPBB News

写真拡大

【AFP=時事】(写真追加)ミャンマーから隣国バングラデシュに避難しようとするイスラム系少数民族ロヒンギャ(Rohingya)に対し、バングラデシュ側の船頭が、最高で通常の200倍もの渡し賃を請求するというぼったくりが横行している。

 国連(UN)は14日、ロヒンギャ全員がミャンマーから逃げ出そうとするという「最悪の事態」に発展する恐れがあると警鐘を鳴らした。

 ここ1日だけでも1万人のロヒンギャが国境を越えており、先月末からバングラデシュ入りした避難者数は約38万9000人に上った。ミャンマーのアウン・サン・スー・チー(Aung San Suu Kyi)国家顧問に対し、ロヒンギャの保護を発表するよう求める声は強まる一方となっている。

 大勢のロヒンギャが何日もかけて、丘を越えたり密林をかき分けたりしながら国境にたどり着く。そこで待ち構えているのが、ミャンマーとバングラデシュを隔てるナフ(Naf)川の渡しで法外な料金をふっかける船頭らだ。

 バングラデシュのコックスバザール(Cox's Bazar)県の報道官が14日明らかにしたところによると、国境に面した同県に設置された移動裁判所が、ロヒンギャからの搾取に及んだ船頭や地元住民ら165人に有罪判決を下し、うち160人に3〜6月の禁錮刑、残る5人に罰金刑を科したという。

 ナフ川を取材中のAFP記者によると、所要時間10〜30分の渡しの料金は通常なら55円足らずのところ、船頭らはロヒンギャに最高でその200倍もの1万1000円ほどを要求しているという。

 5児の母だというロヒンギャ女性(35)は、「船頭に渡し賃としてなけなしのお金を残らず取られた。これから難民キャンプに行くつもりだが、全くお金がない」と嘆いた。

 昨年結婚したばかりにもかかわらず既に夫を亡くしたという女性(19)は、「船頭に金目のものを出さないと海に投げ入れると脅された。夫の最後の形見だった、結婚式の日にもらった金のロケットも差し出した。とにかく脱出するために」と語った。
【翻訳編集】AFPBB News