筑波大が誇る注目の「3年生トリオ」鈴木徳(6番)、鈴木大(5番)、会津(14番)。それぞれユース年代から注目されてきた存在だ。写真:飯嶋玲子

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 筑波大蹴球部が快進撃を続けている。先の総理大臣杯全日本大学サッカートーナメントでは、準決勝で優勝した法政大に惜敗したものの、9月16日から後半戦が開幕する関東大学リーグ戦では、前半戦を終え2位に勝点4差をつけて首位をキープ。平山相太(現仙台)を擁して栄冠に輝いた2004年以来、13年ぶりの優勝へ向けて好位置につけている。
 
 そして、大きな衝撃と言えるのが、ジャイアントキリングの連続で勝ち上がった天皇杯での大躍進だ。1回戦でJ3のY.S.C.C横浜を2-1、2回戦ではJ1の仙台を3-2、3回戦でJ2の福岡を2-1と、いずれもJクラブを90分で下し、ベスト16に駒を進めた。
 
 この快進撃の原動力となっているのが、昨年からチームの主軸を担う期待の『3年生トリオ』MF鈴木徳真、DF鈴木大誠、DF会津雄生の3人だ。彼らは1年時から注目を集める選手たちだった。鈴木徳と会津はU-17日本代表として2013年のU-17ワールドカップに出場し、ベスト16に輝いた。そして鈴木徳と鈴木大はそれぞれ前橋育英と星稜のキャプテンとして、2014年度の第93回全国高校サッカー選手権大会決勝で激突。延長戦の末に4-2で鈴木大が率いる星稜が優勝を果たした。
 
 ユース年代で輝かしい実績を残した3人がチームメイトとなり、筑波大の屋台骨を形成。昨年はインカレ優勝にも大きく貢献し、今年はより逞しくなり、天皇杯やリーグ戦での躍進を支えている。3人ともすでにJリーグのクラブに練習参加するなど、早くも来季の獲得レースは熱を帯びてきている。
 
 そんな躍進のキーマンとなってきた3人に、注目を集める天皇杯の快進撃の裏側と、9月20日に行なわれる4回戦・大宮戦に向けて話を聞いた。
――天皇杯の相手は大宮に決まりました。対戦相手としてはいかがでしょうか?
 
鈴木徳真「大宮はリーグ戦で調子が悪い分、リーグ戦と天皇杯を平行して戦うのは大変だと思うし、リーグ戦にベクトルを向けて来るという予想から、僕らはいいコンディションで試合に臨めれば、次のステージに進めるんじゃないかなと思います。もちろんそんな甘くない世界なので、自分たちも隙のない準備をしないといけないなと思います」
 
鈴木大誠「抽選会の前に、たぶんJ3の長野とやったら、やりづらいなと思ったんです。カテゴリー的により上のチームとやった方が、「食ってやる」という気持ちになれるし、仙台戦から続くチャレンジャー精神を良い形で表現できると思っていました。なので、J1のチームが良いと思っていたし、その方が自分たちにとってもプラスになると思っていました。大宮に決まった時は、『もう1回チャレンジャー精神を100%に持って行ける』と思ったので、すごく嬉しかったですね」
 
会津雄生「僕はとにかくJ1とやりたかった。もちろんより上のステージに行きたいという気持ちもありますが、この先、僕もプロのステージに行くと思っているので、少しでもJ1を経験したかった。僕は浦和、鹿島が相手でもすごく喜んだと思います。もちろん、大宮も素晴らしいチームなので、すごく嬉しいです」
 
――これまでJ1、J2、J3と、Jリーグすべてのカテゴリーを破っています。ここまで勝ち上がれた要因は?
 
鈴木徳「仙台戦の前半は正直、相手のスピードなどに戸惑ったのですが、後半になると慣れてきた。自分の中の感覚がしっくり来て、相手の動きもよく見えるようになりました。でも、一番の印象は『強かった』ですね。逆に福岡戦は、僕は怪我で途中出場なのですが、外から見ていてもウチのペースでやりたいことができて戦えたと思います」
 
鈴木大「僕は最初から『J1相手ではやれないもの』と勝手に思い込んでしまっていたんです。自分たち大学生がJ1、J2の選手たちと対峙して、『勝てる訳がない』とはっきりと思っていたので、試合の時は開き直って、チャレンジのみのマインドでプレーしました。そうしたら意外とチームとしても、個人としてもやれることが多いなと試合をしながら感じることができた。相手とマッチアップしても、自分が思っていた以上にやれることが多くて、それが前向きな姿勢に繋がって、思うようなプレーができたと感じました」