【ワシントン時事】北朝鮮が再び日本上空を通過するミサイル発射を強行したことを受け、米政府は石油禁輸など、さらに厳しい制裁を目指す姿勢を鮮明にした。とりわけ北朝鮮と経済面のつながりが深い中国とロシアを名指しし、協力を要求。各国の首脳や閣僚が来週、国連総会の一般討論演説でニューヨークに集結する機会も利用し、締め付け強化を働き掛ける構えだ。

 ティラーソン国務長官は、北朝鮮による発射後に出した声明で「国連安全保障理事会での(北朝鮮制裁)決議は、全会一致で採択された先日のものを含め、土台であって天井ではない」と強調。「金正恩(朝鮮労働党委員長)体制に対する新たな措置を講じるよう、すべての国に求める」と追加制裁を呼び掛けた。

 中でも米国が重視するのが石油禁輸だ。日本時間3日の核実験を受けた安保理の制裁決議で、米国は早期採択を優先させ、全面禁輸の主張を取り下げた。トランプ大統領は決議採択後、ツイッターで「非常に小さい一歩」と不満を表明。ティラーソン氏も14日の記者会見で「われわれは、はるかに強い決議を望んでいた」と語った。

 制裁の実効性確保では、中ロが鍵を握る。ティラーソン氏は声明で「中国は北朝鮮の石油の大半を供給し、ロシアは北朝鮮の(国外派遣)労働者を最も多く雇っている」と指摘。「無謀なミサイル発射を許さないということを、中ロは直接の行動で示さなければならない」と訴えた。