【ワシントン時事】トランプ米大統領がメキシコ国境の壁建設への協力を取り付けないまま、子供時代に不法入国した若者の強制送還猶予政策の法制化を進めることで民主党と基本合意したことを受け、トランプ氏を支持してきた保守派から「裏切られた」と反発の声が噴出した。トランプ氏は「壁は大事だ」などと釈明に追われている。

 強硬な移民政策を後押ししてきた共和党のスティーブ・キング下院議員は14日、ツイッターで「トランプ氏の支持層は修復不能なほど幻滅する」と指摘。トランプ氏に近いテレビ司会者ショーン・ハニティ氏は「公約を守らなければ、大統領は終わりだ」と失望を隠さなかった。

 最側近だったスティーブ・バノン前首席戦略官・上級顧問が会長を務める右派メディア「ブライトバート」も民主党との基本合意を痛烈に批判し、保守派のアン・コールター弁護士は「トランプの弾劾を望まないものがいるのか」と切り捨てた。

 こうした批判を受けて、トランプ氏は記者団に「民主党が壁(建設の予算化)を妨害しないと確信できなければ、何もしない」などと発言を後退させた。ただ、「送還猶予政策は今、壁は(その後)すぐにやる」とも述べ、壁建設を基本合意から外す立場は変えなかった。