最新!「女性が働きやすい会社」ベスト100

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女性が生き生きと活躍する企業とその特長とは?(写真:Mills / PIXTA)

「働き方改革」が叫ばれる中、残業時間削減や有給休暇取得率アップなど「働きやすい会社」になるために多くの企業が積極的に取り組みを進めている。これまで長時間勤務の影響などで仕事と家庭の両立がなかなかできなかった女性にとっても望ましい流れといえそうだ。

「女性の活躍」「育児・介護」「働きやすさ」で評価


女性にとって働きやすい会社を見つける目安になるのが、「女性が働きやすい会社ランキング」。『CSR企業総覧(雇用・人材活用編)』2017年版掲載の1408社の人材活用データを基に作成した。

ランキングは「女性の活躍」「育児・介護」「働きやすさ」の3分野、合計37項目(100点満点)で評価。『CSR企業白書』2017年版に上位500社を掲載している中から、上位100社を紹介する。

1位は昨年3位から上昇した富士通で90.7点だった。各分野は女性の活躍32.2点、育児・介護25.8点、働きやすさ32.7点という内訳。いずれもトップクラスの得点で総合トップとなった。

同社の女性比率は16.0%と高くはない。だが、勤続年数を見てみると、女性18.1年、男性20.7年と男女にかかわらず長く働きやすい職場であることがうかがえる。

「2020年度には、新任幹部社員に占める女性比率を20%にする」という目標を掲げ、女性の管理職登用にも積極的だ。2016年7月時点で管理職比率5.1%、部長比率4.2%、役員3.2%というピラミッド型の女性比率は、下から着実に育てて、女性の活躍が進んできていることを示す形だ。

子育てや介護の支援制度も充実している。短時間勤務は子どもが小学校6年生のときまでで、介護の場合には最長3年間可能だ。託児所の設置やベビーシッターサービスの費用補助など、家庭と仕事の両立を目指す社員が長く働き続けられるよう多くの制度が用意されている。


『CSR企業白書』2017年版(書影をクリックすると販売サイトにジャンプします)

2010年4月に導入した「在宅勤務制度」、備品もそろえての「サテライトオフィス」の設置といった働く環境の多様化にも力を入れる。

さまざまなプロジェクトに求められる人材を社内イントラネットで募集する「社内公募制度」や新事業のアイデアを持つ従業員が新会社を起業できる「企業内ベンチャー制度」など、能力を高めたい人へのバックアップ制度も多様だ。有給休暇取得率は80.7%と高く、私傷病のほか、子の看護や家族の介護、ボランティア活動などに使える積立休暇制度もある。

2位は昨年まで2年連続1位だった三越伊勢丹ホールディングス(89.4点。データは三越伊勢丹)。各分野は女性の活躍33.4点、育児・介護23.3点、働きやすさ32.7点という内訳だ。

百貨店の同社は2015年度で男性2601人に対して女性2678人と半数が女性という職場。従業員だけでなく女性管理職比率も21.5%と『CSR企業白書』掲載の業種別平均値の小売業11.7%を大きく上回る。さらに「2020年までに30%」とより上のレベルを目指している。

三越伊勢丹ホールディングスの場合、育児休業は最長3年、介護休業は1年間取得することができる。希望者は早期にフルタイム勤務に復帰できるようシフト固定や月10日間までの一時的時間延長によるフルタイム勤務が可能だ。育児中の従業員が悩みや情報を交換する場として「ワーキングマザー情報交換会」を実施するなど育児・介護面の制度も充実している。

2年間で失効する有給休暇を積み立てて、育児や子どもの学校行事等の理由で取得できる「ストック有休制度」などもあり、一般的に「休みが取りにくい」と言われる小売業で有給休暇取得率86.2%という高い水準を誇っている。コアタイムなしの「フレックスタイム制度」も導入していて、残業時間は月6.5時間と少ない。「社内公募制度」「FA制度」や「キャリア形成支援」など柔軟な働き方を取り入れ、「働きやすさ」の評価も高かった。

3位には3社が同点で並んだ

3位は、富士フイルムホールディングスSOMPOホールディングス東京海上ホールディングスの3社が88.2点で並んだ。富士フイルムと東京海上は女性の活躍32.2点、育児・介護24.5点、働きやすさ31.5点と全分野同じ得点。SOMPOホールディングスは女性の活躍が33.4点で2社を上回り、働きやすさが30.3点で下回った。

富士フイルムは女性社員比率は16.8%と高くないが、女性向けの各種制度は充実。育児・介護目的の在宅勤務制度、職務により勤務日数・勤務時間を個別に設定する再雇用制度といった先進的な制度が数多く用意されている。

産休・育休期間は、短期間や複数回など柔軟に設定できて、保育園の保育料やベビーシッター費用の補助なども個々人の状況に合わせて利用できるよう配慮されている。産休・育休取得についての相談窓口を設けているほか、取得のための上司・管理者への指導も含めて、取得しやすい環境も整っている。

SOMPOホールディングスと東京海上ホールディングスのライバル同士は充実した制度面はほぼ互角。SOMPOは女性管理職比率12.3%(東京海上6.1%)、東京海上は有給休暇取得率64.7%(SOMPO56.4%)が上回り、この違いが女性活躍、働きやすさのわずかな得点差につながった。

以下、6位高島屋(87.2点)、7位ソニー(87.1点)、8位花王(87.0点)、9位三菱ケミカルホールディングスSCSKがいずれも86.0点で続く。

女性が多い銀行は26位三菱UFJフィナンシャル・グループ(82.4点)がトップ。30位の千葉銀行(82.3点)が0.1点差で続く。他のメガバンク2行は53位みずほフィナンシャルグループ(80.0点)、61位三井住友フィナンシャルグループ(78.9点)となった。証券会社ではSMBC日興証券が84.7点で14位。63位で並ぶ大和証券グループ本社野村ホールディングス(78.8点)を大きく離した。

本ランキングに使用した基データはすべて『CSR企業総覧(雇用・人材活用編)』に掲載。基データを確認することで、自社が優れているところや劣っているところなどがより詳しくわかるはずだ。企業の担当者は改善すべき点などのヒントにしてほしい。

GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)によるESG(環境〈Environment〉、社会〈Social〉、企業統治〈Governance〉)指数選定など、こうした非財務情報によって企業を評価するケースが増えてきた。選ばれる側の企業もなぜ選ばれたのか、何が今後の課題なのかをつねに考えていくことが、各社のCSR活動の進化や発展にもつながるはずだ。

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