12月追加利上げ観測高まる中、地政学リスクへ警戒も 9月15日のドル円為替

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 1ドル111円台から1ドル109円台まで変動の大きい状態が続いている。ドル買い、円買いの材料が次々と示されているからである。米国経済が抱えていた問題であるインフレが改善されたと思われたそのすぐ後で、北朝鮮のミサイル発射の報道だ。

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 9月14日(すべて日本時間)は1ドル110円半ばから後半での推移となっていた。大きく変動するようになったのは21:30ごろである。直前の21:20ごろには1ドル110円39銭であったが、8月消費者物価指数(CPI)、CPIコアデフレーターなどが発表されると一気にドル買いの動きが強まり1ドル111円04銭まで急上昇した。8月のCPIが前月比で事前予想の+0.3%を上回り+0.4%、コア指数は事前予想と同じ+0.2%であったが、どちらも前月の+0.1%を上回っている。インフレの改善が見られたことから12月の追加利上げの期待も高まり、金利先物市場での利上げ観測は20%台から40%台まで高まった。ちなみに前週分の新規失業保険申請件数は28.4万件と、事前予想の30.0万件や前回の29.8万件から改善されている。

 しかしこちらの経済指標の発表直後に北朝鮮の報道が入った。ICBM発射に向けて準備をしているという。地政学リスクが高まり、リスクオフのためにドル売り円買いの動きが強まった。22:00には1ドル110円31銭まで急落した。その後はドルの買い戻しの動きもあり、日付の変わった9月15日2:00には1ドル110円74銭まで戻したが、7:00ごろにミサイル発射の報道が入り、1ドル109円56銭の下値をつけている。平壌から発射されたミサイルは日本上空を横断し、襟裳岬から東に2200km地点に落下したとみられている。中値に向けた動きもあり、11:00時点では1ドル110円20銭と回復しているが、今後も予断は許さない状態が続くだろう。

 本日は21:30から8月小売売上高、22:15からは8月鉱工業生産指数、設備稼働率、23:00からは9月消費者態度指数、7月企業在庫などの経済指標が発表される。好調な結果が続いているだけに、こちらもドル買いの材料になるだろうか。