3敗目を喫した日馬富士。矢印は歓声を上げる林家ぺー

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 大相撲秋場所5日目(14日、東京・両国国技館)、一人横綱の日馬富士(33=伊勢ヶ浜)が幕内阿武咲(21=阿武松)のはたき込みに屈して3連敗を喫した。新入幕から3場所目の横綱初挑戦で金星を挙げた阿武咲は「うれしいです。思い切りいこうと思った。緊張しなかった。その空気を楽しめた」と大物ぶりをのぞかせた。

 一方の日馬富士は風呂場から戻ると「はあ〜あ…」と大きくタメ息。「足がついていかなかった。いい結果につながらなくて残念」と悔しさを押し殺すように話した。早くも3敗目で優勝争いから大きく後退。しかも、3日連続の金星配給で綱の権威も失墜。ただ、4横綱休場となれば大相撲史上初の“汚点”となるだけに簡単には休場を決断できない事情もある。

 取組を視察した横綱審議委員会の北村正任委員長(76=毎日新聞社名誉顧問)は「頑張ってほしいな。もうひと頑張り。これで(横綱が)全員休んだら目もあてられない。金星配給? よろしくないけど、けしからんとは思わない。(一人横綱で)本人がすごく責任を感じていると思う。一人横綱じゃなかったら今場所は休んでもいいかなと思うけど」と同情した。

 本来なら横綱にとって、同情されることは屈辱以外の何物でもない。3連敗を喫してもなお、エールが送られてしまうところが今場所の事態の深刻さを物語っていると言えそうだ。