日本ハム大谷翔平(23)のメジャー移籍について、アメリカメディアが大騒ぎになっている。

 たとえば、米ケーブルテレビ大手CBSのスポーツ版は、9月13日、「日本の天才、大谷翔平がメジャーへ」の見出しで大々的に取り上げている。

 大谷の移籍がここまで注目されるきっかけは、コラムニストのジェフ・パターソン氏の「大谷翔平はメジャーでプレーするため数100億円を捨てた」との記事。米ヤフースポーツで発表されている。

 25歳未満の選手がメジャー移籍する場合、2016年12月にできた新しい規約でマイナーからのスタートとなる。このタイミングで移籍を決めた大谷は、アメリカ人からすれば大型契約、つまり数100億円にこだわらなかったナイスガイと見なされるのだ。

 パターソン氏は「大谷選手はお金にこだわることなく、世界最高峰のメジャーリーグでプレーすることだけに集中している」と賞賛。2014年、田中将大投手がヤンキースに移籍したとき、7年契約で約160億円だったことを思えば、大谷が賞賛されるのもうなずけるのだ。

 大谷は、9月12日に札幌ドームで開かれた、日本ハム対楽天の試合で先発として出場。ケガに苦しんだ今シーズン初となる勝利をあげた。この日は、メジャー16球団から30人のスカウトがプレーをチェックしていたという。

 日本メディアの取材に対し、多くのスカウトは「評判通りだ」「絶対に獲得したい」と語っている。ちなみに米紙『LAタイムズ』は、「大谷がどんな人間か知ることができなかった。わかったのは、彼が寮に住み、いまだに運転免許を持っていないことさ」というコメントを報じている。

 大谷のメジャー移籍に関して、ひとつ懸念となるのが、2016年秋に発生した右足首のケガだ。このケガで大谷は2017年のWBC出場も辞退している。

 今季オフには、かかとの手術を受ける予定だが、全治にかかる時間は1〜3カ月ほどとみられる。来季メジャー開幕には十分間に合う計算だ。

 アメリカ人にチャレンジ精神を買われた大谷。ケガを乗り越え、万全な体制でメジャーに挑戦してほしいものだ。