関連画像

写真拡大

神奈川県小田原市で近所の男性に車で衝突し、ボンネットに乗せてそのまま走行したとして、同市の女性(65)が8月18日、殺人未遂の疑いで逮捕された。男性は騒音などのご近所トラブルを注意しようとしていたという。

週刊女性(2017年9月12日号)などによると、女性は一軒家の自宅に風鈴をいくつもぶら下げたり、夜中や明け方に大音量で音楽を流したりして、近隣住民とトラブルになっていた。さらには娘とともに、近隣住民の家に、サバの味噌煮やペットボトル、たこ焼きや生卵、油など様々なものを投げ入れていたという。

2016年10月ごろから近隣住民と度々トラブルになっていたようだが、殺人未遂になるまで、警察は特に動かなかったようだ。今回のような迷惑行為がエスカレートすることを防ぐことはできないのか。近藤公人弁護士に聞いた。

●迷惑行為の証拠を残すことが重要

「迷惑行為が違法かどうかは、最初に警察が、最終的には裁判所が判断することになりますが、その現場に、警察官や裁判官はいませんので、どの程度の迷惑行為なのか、何時頃なのか、など証拠に残す必要があります。ですから、迷惑行為を録画・録音しておきましょう。防犯カメラを設置することは当然ですが、音は録音だけではなく、音の大きさについても、測定器で測定した方が良いでしょう。

迷惑行為については、軽犯罪法に該当することが多いと思います。『公務員の制止をきかずに、人声、楽器、ラジオなどの音を異常に大きく出して静穏を害し近隣に迷惑をかけた者』であると、軽犯罪法に該当しますが、実際には軽犯罪法では逮捕勾留されることはほぼありません」

では、罪に問われる可能性は低いということか。

「必ずしもそういうわけではありません。過去に、長期間、大音量を流した結果、近隣者が精神疾患になった場合、傷害罪で処罰されたことがあります。

迷惑行為が犯罪に該当しない場合でも、注意をしたときに、迷惑行為者が脅迫をしたとか、暴力を振るったとき、犯罪に該当します。それが軽微であったとしても、それまでの迷惑行為者の悪性を考慮して、逮捕し、裁判に至るときがあります。それまでの証拠の積み重ねが必要です。定期的に、証拠を持って警察に相談に行くことが重要となってきます。

刑法に該当しない場合でも、民事上違法であれば、裁判所に対し、迷惑行為を繰り返す近隣住民に対し、迷惑行為禁止の仮処分の申立が考えられます。裁判所に呼び出しがあれば、おさまるかも知れません。また、損害賠償請求をして、迷惑行為者が損害金を支払わなければ、不動産を強制競売して、事実上出て行ってもらうという手段も考えられます」

(弁護士ドットコムニュース)



【取材協力弁護士】
近藤 公人(こんどう・きみひと)弁護士
モットーは「依頼者の立場と利益を第一に」。滋賀県内では大きな法律事務所に所属し、中小企業の法務や、労働事件、家事事件など、多種多様な事件をこなしている。
事務所名:滋賀第一法律事務所
事務所URL:http://www.shigadaiichi.com/