13日、韓国・国民日報は、農業をしながら世界を一周した韓国の青年のエピソードを伝えた。写真は水田。

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2017年9月13日、韓国・国民日報は、農業をしながら世界を一周した韓国の青年のエピソードを伝えた。

ユ・ジファンさん(30歳、男性)の農業世界一周は、「農夫はなぜ年寄りばかりなのか」という疑問からスタートした。その答えを見つけるため、後輩2人と共に2年余りをかけて世界12カ国、35の農場を回った。

ユさんは無計画のまま海外に出たわけではなかった。まず4年前、学校の後輩キム・ハソクさん(29)と韓国の地方に330平方メートルの畑を借り、パプリカやトウガラシなど6〜7種類の作物を育ててみた。遊休地を借りて1年間試験農業をするつもりだったが、そのうち地主から土地の使用を断られてしまい、間もなくそこでの農業は諦めざるを得なくなった。

この一件でユさんは「若者が一人で農業を始めるには、どう土地を借りてどんな方式で始めるべきか」を知りたくなった。韓国各地を巡って農業学校なども訪れたが、より多様な農業モデルを確かめるべく海外に出ることにした。

最初の目的地は日本。ある企業の公募に応募して日本行きが決まったという。日本で驚いたのは、韓国と異なり、若者が農業を始める際の支援金制度があること。「土地を持っていなければならない」「農家でなければならない」などの条件もなく、年間150万円の支援を5年間受けることができる。また、結果・成果を求められる「圧迫感」がまったくないことも衝撃だったという。ユさんは「日本も人口問題を経験し、地域の共同体が崩壊して空き家や空きマンションが出てきていた。結局、地域に投与されるエネルギーが必要だったのではないかと思う」と自分なりに分析した。

その後もワーキングホリデー制度を使ってオーストラリアへ、そこで稼いだ資金で欧州各国の農村を訪れ、さらにインドネシアにも立ち寄った。そして現在、ユさんは韓国に戻って家を建てている。借りた農地から追われるようなことがあっても、持ち上げて移動できる移動式の家だ。今後ユさんは、農業を始めようとする若者にこうした移動式住宅を支援し農場をデザイン、消費者とつながるための仕事を計画しているそうだ。「『農夫の服はダサい』という先入観を変えるため、格好いい作業服も作りたい」と話している。

なお、ユさんの農業世界一周エピソードは映画や本にもなっている。

韓国のネットユーザーからは「すてきな人生を開拓するあなたを応援します。ファイト!」「夢を追い求める姿は格好いい」とユさんに応援のメッセージが寄せられている。

しかし一方では「彼が農業を語るには早過ぎる」といった厳しい声もあり、実際に農家をしているユーザーは「農業をしている人からしたら非現実的」「真の農家とは土を触って野菜を作って収穫する人。彼のやってることは『農家マーケッター』『農家広報』の方が合ってるのでは?」と辛口コメントを寄せた。

また、「人口問題、教育問題、農村問題…韓国の最も大きな問題だ。最近の農村はお年寄りばかり。30年後はどうなるのだろう」「韓国は生産者がいい待遇を受けられない社会」など韓国の農業の現状や未来を嘆くコメントもみられた。(翻訳・編集/松村)