相模原市と愛川町、清川村にまたがる宮ケ瀬ダムの「観光放流」が人気を集めている。

 昨年度は過去最多の年間約7万5千人が見学に訪れるなど地域最大の観光スポットに成長。10月下旬には色とりどりのライトで彩った「ナイト放流」を観光客向けに初めて公開する。「観光資源として、さらなる活用を考えていきたい」(同町商工観光課)としている。(川上朝栄)

 宮ケ瀬ダムは昭和44年に建設計画が発表され、平成12年に竣工(しゅんこう)。13年から本格運用が開始された首都圏最大級のダムで、高さは156メートルを誇る。観光放流は14年から始まり、1秒間に30立方メートルの水が6分間にわたって流れ出る。

 ■町民対象に試行

 定期的な観光放流は全国的に珍しいことから、「迫力の“人工瀑布(ばくふ)”」として口コミで広がり、首都圏近郊からリピーターも多く訪れている。

 観光放流は毎年4〜11月の毎週水曜日と毎月第2日曜日、第2・第4金曜日の午前11時からと午後2時からの1日2回実施。26年度までは年間約5万5千人程度の見学者が訪れていたが、27年度に約5万7千人を数え、28年度には一気に7万5千人にまで急増した。

 ダムを中心に巨大建造物の鑑賞を趣味とする「ダムマニア」と呼ばれる人々が増え、会員制交流サイト(SNS)を通じて発信されたことなどをきっかけに、地元の愛川町が「宮ケ瀬ダムの新たな魅力を発信しよう」と昨年11月、試行的に町民200人を対象にした「ナイト放流」を開催。参加者の6割超から「また見たい」との回答を得たことから、今年10月28日に町民以外に対象を拡大した「ナイト放流」を本格実施することとなった。

 ■見学希望者を募集

 町民を対象に行った昨年は、白色ライトのみで照らしていたが、さまざまな色彩でライトアップし、より迫力のあるイベントとする予定という。

 当日は宮ケ瀬ダムに関するトークショーやステージイベント、愛川第1発電所の見学なども行うほか、愛川ブランド認定品などの販売も行われる。

 ナイト放流は午後7時からと7時半からの2回で、参加無料。見学希望者は往復はがきで応募する。募集期間は9月25日(消印有効)までで、募集人員は500人。応募者多数の場合は抽選となる。

 詳しい申し込み方法は同町ホームページ(http://www.town.aikawa.kanagawa.jp/)。

 問い合わせは町商工観光課(電)046・285・6948。

 宮ケ瀬ダム 相模川水系中津川に建設されたダムで平成12年12月に竣工した。芦ノ湖(箱根町)とほぼ同じ量の貯水機能を持ち、横浜や川崎など県内15市5町に水道水を供給している。ダムからの水を利用した水力発電所もあり、一般家庭約2万3500世帯の年間使用量をまかなっている。