12月で開店2周年。

 店主の松本仁枝さん(46)は「女性一人でも入れるお店」をコンセプトにする。

 松本さんは平成23年1月、福島県富岡町で下宿を始めた。「さあ、これから!」と腕まくりした矢先、東日本大震災と東京電力福島第1原発事故。避難を強いられ、県内外を転々としたが、小さな子供のことを考え、思い切って京都へ移ることにした。

 「『これから何をすれば…』と不安になったが、心のどこかに『ラーメン屋さんをやりたい』という夢があった。震災と原発事故で人生が百八十度変わったんだから、好きなことに挑戦しようと思った」。“名店”の一つに飛び込み、別の店と合わせ約3年間、みっちり鍛えられた。「もっといろいろ教えてほしいと、悔しい思いもした。でも、目標があったのでつらいと感じたことはなかった」

 京都の味を故郷に伝えたい−。修業先の店長に切り出し、許しをもらった。27年7月のことだ。知人らの助けを借り、開店にこぎ着けた。豚骨と鶏ガラのスープに、豚の背脂が浮かび、九条ネギが乗る「京都ラーメン」。あっさり系が好まれる福島で「受け入れられるか心配だった」というが、杞憂(きゆう)に終わった。

 松本さんお薦めの「特製炙りチャーシューメン」(並900円)は、見た目よりあっさりしたスープ、香ばしいチャーシュー、パンチを効かせる散らしたニンニクチップが人気の秘訣(ひけつ)だ。

 「お客さまへの感謝、これまで支えてくれた多くの人への感謝と『頑張っています』のメッセージを伝えたくて、店をこの名前にしました」(竹中岳彦)

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 ▽アクセス 福島県いわき市平白銀町6の8テンホービル1階。JRいわき駅から徒歩3分。(電)0246・38・8768

 ▽営業時間 午前11時半〜午後2時半、5時半〜10時(ラストオーダー30分前)

 ▽定休日 月曜日。不定休あり

 ▽その他のメニュー 「丸2日かけて煮出す」スープが自慢のラーメン(並680円)、「リクエストに応えて追加した」みそラーメン(並730円)、空揚げと餃子の「まんぞくセット」(280円)。月替わりの麺メニューもある。