茶道具を中心とした美術品の収蔵で知られる田部美術館(松江市)で、「流派を問わず今を問う茶の湯同好会茶会」と題した茶会が10月13〜15日の3日間、開催される。

 同館と関わりの深い美術評論家で4月に亡くなった林屋晴三氏の遺志を継ごうと、地元の陶芸家らが提唱して実現。同館は「気軽で自由な『茶の湯』を楽しんでほしい」としている。

 同館が主催する「茶の湯の造形展」で長年、審査員を務めてきた林屋氏。東京でライフワークの一つとして、現代の茶の湯に対する熱い思いをぶつけた茶会を開催してきた。100回を目指して続けていたが、58回を終えて亡くなったため、林屋氏から薫陶を受けてきた島根県内の陶芸家有志が「その志をつなごう」と、茶道各流派の関係者や同館に相談。秋の恒例行事「結いとうろ」に合わせ、夜間の同館で行われることになった。

 茶会は10月13〜15日、通常の閉館時刻から1時間後の午後6時にスタート。使用する茶器は、茶の湯の造形展の受賞作品や、各作家らが持ち寄る自作品、同館の古い収蔵品などのコラボレーションとし、取り合わせを楽しんでもらう趣向だ。

 同館では「『茶の湯は自由であるべきだ』という林屋さんの思いに従い、服装も自由で初心者も大歓迎。新しい茶の湯文化を創造したい」と期待する。

 この茶会に合わせ、館内では「初公開作品展」を開催中。同館では初めての試みで、これまで展示の機会がなかったり、近年購入したりした茶器や書画など約30点を展示している。同展は11月12日まで。

 茶会の参加費は1人800円(館内鑑賞も可能)。入館料は大人620円、高校・大学生410円。中学生以下無料。