血液型と性格、病気等々、ABO式血液型の話題は尽きないが、イタリア・ヴェローナ大学の研究によるとO型は天性のマラソンランナーらしい。

 この研究は同大学の生物医学教室が主催するランニングと科学のイベント、「R4S(ラン・フォー・サイエンス)」で実施された。週平均4.5時間の持久運動を行っている白人52人(平均年齢49歳、平均体格指数〈BMI〉23.4)のR4Sボランティアが参加し、ハーフマラソンの距離にあたる21.1kmの走行タイムと血液型との関連を調べている。

 イベント当日、参加者は午前9時に一斉スタート。天候は曇り、スタート時の気温は14度、湿度は50〜73%。最終的に参加者全員が無事にゴールし、平均タイムは1時間52分だった。2時間を切れば上出来という市民ハーフマラソンで考えると、アマチュアでも平均以上〜上級レベルのランナーといえるだろう。

 ゴール後、事前の調査に基づき普段の練習と年齢、BMI、そして血液型との関連を分析。その結果、走行タイムはやはり普段の練習や年齢と有意に関連していたが、BMIの高低とタイムとの間には関連が認められなかった。

 一方、血液型は他の要因から独立して関連することがわかった。特に、O型は好タイムと強く関連することが示されたのだ。

 研究者によると、ハーフマラソンの成績は41.6%が年齢しだいであり、練習量や内容の影響は10.5%、そして10.1%が血液型に左右されるという。つまり血液型は練習なみに重要だというわけ。

 ちなみに日本を代表するマラソン選手では高橋尚子氏、野口みずき氏、瀬古利彦氏、藤原新氏がO型である。

 さてこの研究、別にオリンピックの選手選考に一役買おう、なんてコトではない。実は血液型と進化上の利点となる身体能力との関連を分析するという深遠(?)な試みの一つなのだ。

 O型以外のランナーにしてみると「余計なお世話」だが、天性の身体能力に対抗するために練習内容を見直すモチベーションにはなるかもしれない。

(取材・構成/医学ライター・井手ゆきえ)