一見、バブルはいつまでも続くように見える。だがある日突然、崩壊する(写真:Gearstd / PIXTA)

日本株は北朝鮮リスクが意識されて一時下落したものの、9月11日以降、急速に切り返してきた。ヘッジファンドの仕掛け売りだった可能性もあるが、カリスマ投資家の内田衛氏は、8月末からの約2週間、どんな取引をしていたのだろうか。また、今後の相場についてはどう見ているのだろうか。いつものように「株日記」を見てみよう。

8月分の配当金は、合計約60万円也!

【8月28日 月曜日】今日は、8月権利付き最終売買日。保有銘柄では、ビックカメラ(3048)DCMホールディングス(3050)リソー教育(4714)コジマ(7513)日本BS放送(9414)吉野家ホールディングス(9861)が権利日となる。合計受取配当金は、税引き後で約60万円の予定。

焼き鳥屋チェーンの鳥貴族(3193)が、10月より、280円(税別)から298円(税別)へ28年ぶりの値上げを発表した。ここのお店はよく行くのだが、行ったことのない方へ説明しておくと、ビール、ワイン、ソフトドリンク、焼き鳥、デザートなど全品が280円(税別)なのだ。居酒屋業界の100円ショップ的なお店だ。本日の株価は、213円高(8.19%)の2815円と東証1部値上がり率第5位。日経平均株価は、2円安の1万9449円と小反落。

【8月29日 火曜日】午前5時58分、北朝鮮からミサイルが発射され、6時6分、襟裳岬を通過し、約1180キロ飛んで6時12分に落下した。6分間で1180キロ飛ぶということは、分速約200キロ、時速1万2000キロという速さになる。

こんな速さで飛んでいるミサイルを迎撃する技術はすごいと思うが、的中率は100%ではないし、怖いな。北朝鮮もわざわざ意識して、陸上ではなく海上(北海道と青森の間)を飛ばしたのだろうか。9時2分、高配当利回り銘柄で注目していたみずほフィナンシャルグループ(8411)が、1.5円安の186.1円を付け、4カ月半ぶりに年初来安値を更新した。

直近安値は、4月17日に付けた186.7円。終値は、0.1円安の187.5円。長期金利の低下が原因のようだ。12時39分、リソー教育を870円で3000株売り、15万4430円の利益確定、買いは7月11日に818円で。ひとまずリバウンドして、7円配当の権利も取れたので利益確定した。残りの保有株は、平均買値379円で10万株。終値は、5円高の872円(7円配当落ち分も考慮すると前日比+12円)。為替は、1ドル=108円30銭台をつけ、約4カ月半ぶりの円高ドル安に。日経平均は、87円安の1万9362円と続落。

【8月30日 水曜日】午前5時半、日経225先物は、90円高の1万9470円、NYダウは、56ドル高の2万1865ドル。日経平均は、143円高の1万9506円と反発。

【8月31日 木曜日】14時11分、ビックカメラ子会社のコジマが、27円高の409円を付け、年初来高値を更新した。終値は、23円高の405円。業績もまずまずなので、10月の本決算発表が楽しみだ。日経平均は、139円高の1万9646円と続伸。

【9月1日 金曜日】日経平均は、45円高の1万9691円と3日続伸で、週間では7週ぶりの反発。21時43分、米8月雇用統計は、15万6000人増と市場予想をやや下回る。

【9月2日 土曜日】午前5時半、日経225先物は、20円高の1万9710円。NYダウは、39ドル高の2万1987ドル。

利回りは4%弱?日本郵政株を買ってみようかな

【9月4日 月曜日】日本郵政(6178)は、30円安の1341円で寄り付き、45円安の1326円で引けた。先週末、財務省が保有する日本郵政株の追加売却を9月中にも行う方針であると報じられたからだ。

日本郵政は、年間50円(9月末と3月末に各25円)の配当をしており、月内にもといわれているので、おそらく、売り出しで買えばすぐに、9月末の25円配当がもらえるのではないかと思われる。2015年11月の時の売り出し価格は、1株1400円だったので、2回目の売り出し価格は、このままであれば、若干安くなりそうだ。

仮に1300円だとすると配当利回りは、3.84%となる。売却によって得た資金は、東日本大震災の復興財源に充てる計画であるので、復興支援の気持ちで、1万5000株ほど購入しようかと思っている(申し込んでも全部当たるかどうかはわからないが)。売り出しはないが、かんぽ生命(7181)は、39円安の2345円、ゆうちょ銀行(7182)は、28円安の1374円と下げる。昨日行われた、北朝鮮の6回目の核実験の影響で、日経平均は、183円安の1万9508円。

【9月5日 火曜日】午前5時半、日経225先物は、60円高の1万9530円、NYダウは、レイバーデーの祝日のため休場。日本郵政は、44円安(3.31%)の1282円と下げがきつい。

売り出しが決まると、値決めの日辺りまで下げることも多く、個人投資家の空売りが入っているのではないか。日経平均は、122円安の1万9385円と続落だが、中小型銘柄の下げがきつい。引け後、日本経済新聞社は、日経225採用銘柄の定期見直しで、10月2日から日本郵政、リクルートホールディングス(6098)を新規組み入れ、北越紀州製紙(3865)明電舎(6508)を除外すると発表した。また、ゆうパックは、2018年3月1日から平均12%値上げすると発表した。増収効果は、年間80億円程度を見込むそうだ。

【9月6日 水曜日】昨日、日経225銘柄に採用された日本郵政は、24円高の1306円。9時7分には、80円高の1362円の高値を付けた。リクルートHDは、169円高の2345円。一方、除外される北越紀州製紙は、44円安の675円、明電舎は、27円安の368円。日本郵政の売り出しを材料に空売りしていた人たちは、思わぬ買い材料にビックリしただろうな。すかいらーく(3197)を1600円で200株買う。終値は、11円高の1612円。日経平均は、27円安の1万9357円と3日続落。

【9月7日 木曜日】午前5時半、日経225先物は、150円高の1万9490円、NYダウは54ドル高の2万1807ドル。日経平均は、38円高の1万9396円。

【9月8日 金曜日】みずほフィナンシャルグループを186円で500株打診買い。14時6分、日経速報メールで、1ドル=107円台をつけ、2016年11月以来。日経平均は、121円安の1万9274円。

「バブル」は「鶴の一声」で終わることに注意

【9月9日 土曜日】午前5時半、日経225先物(12月限)は、30円高の1万9170円、NYダウは、13ドル高の2万1797ドル。1ドルは107.82円、1ユーロは129.73円。前回、9月1日配信の記事「あちらこちらに『バブルのサイン』が出ている」では、バブルのサインを4つほど挙げた。抜粋して再掲すると「仮想通貨ビットコインは、8カ月で約5倍」「サッカーでは、ネイマール選手の移籍金が、2億2200万ユーロ(約286億4000万円)」「7月、北海道苫小牧市で行われた競走馬のセリ市場(セレクトセール)で、2日間の落札総額は 173億2700万円。昨年を16%も上回る過去最高」「100年以上前に欧州などで発行されたアンティークコインの価格が高騰、1839年に英国で発行された『ウナとライオン』と呼ばれる金貨は、2012年に1枚6万ドル(660万円)程度だったが、2016年は、34万7000ドル(約3800万円)に高騰」、の4つだ。

だが、すでにバブルが崩壊している市場を見つけた。それは、「ふるさと納税バブル崩壊」だろう。自治体が、寄付金を集めるために牛肉や家電など返礼品を高額にする状態となっていたが、4月に出した総務省の通知(返礼率を最大6割から3割以下にする)でお得感がかなり減り、寄付の申し込みが「失速」となっているようだ。

ここから学ぶことは、バブルは、「鶴の一声」である日突然終わるということだ。仮想通貨も同じではないか。9月4日、中国当局が、仮想通貨による資金調達の禁止を発表したり、8日、仮想通貨の取引所を当面閉鎖することを決めたなどと現地メディアが伝えたことで、8日につけた直近高値である4700ドル前後から700ドル超も下げたりとビットコイン相場が急落している。

また、前号には、「9月相場も引き続き、シートベルト着用で行いたい」と書いたが、北朝鮮の地政学リスクなども含め、ただでさえ下げやすいこの時期に、日本郵政が株式を売り出すことで、マーケットから最大で1兆4000億円の資金吸収をするのはいかがなものか。相場が回復する可能性もあるが、9月相場後半では、引き続き「シートベルト着用」状態で臨みたい。