ロンドン・ファッションウィークに先駆けて行われた「VIN + OMI」18年春夏コレクションに登場したデビー・ハリー(中央)とデザイナーのVin、Omi(2017年9月12日撮影)。(c)AFP=時事/AFPBB News

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【AFP=時事】米ロックバンド、ブロンディ(Blondie)のボーカル、デビー・ハリー(Debbie Harry)が11日、英国ロンドンでキャットウォークを歩いた。「VIN + OMI」によって作られた、持続可能な素材を支援するためだ。デザイナーの2人、VinとOmiは、環境に優しいラテックスやマッシュルームを原料に作られたレザーなどで実験している。

 ゴールドのドレープドレスをまとったシンガーのハリーは、「この惑星を痛めつけるのをやめろ」と書かれたフードをかぶったデザイナーデュオを両側に引き連れていた。世界は「転換点」を迎えており、死に物狂いで廃棄物問題に取り組む必要があると語る。「彼らは素晴らしい提案をしていると思う。未来の一部となる、持続可能な素材を作り出すことに焦点を当てている」と72歳のミュージシャンである彼女はAFPに語った。そして「それを人々が評価し、関わっていくことがとても重要だ。誰もが回避不能な問題なのだから」と付け加えた。ハリーは、15日から始まるロンドン・ファッションウィーク(London Fashion Week)に先駆けて行われた、廃棄プラスチック問題を強調した「VIN + OMI」の2018年春夏コレクションのあとに取材に応じた。

 プラスチックに包まれたハイヒールで、透明なプラスチックが敷き詰められたフロアを歩くモデルたちは、「目を覚ませ(wake up)」「希望(hope)」といったスローガンが施されたアイテムを含む、大胆なコレクションを披露した。ショーでは幅広い種類の素材が使われ、デザイナーたちは環境に優しい素材もランウェイで通用するということを証明した。「こういった素材でも美しいものは作れる。エコ・ファッションは、必ずしも麻袋のような見た目になることはない」とデザイナーのVinはAFPに語った。 新しいコレクションのほとんどは、再利用されたプラスチック素材で作られた。デザイナーたちが約7年前、11本のペットボトルを使用しTシャツを作ったテクニックだ。「ペットボトルでファーのような素材も作れる。だから毛皮を着る必要はない。今やどんなタイプの素材も、プラスチックをベースにした原料から作ることができる」とVinは説明した。

■レザーとしてのパイナップル

 だが彼らはより持続可能な方法で服を作れるよう、プラスチック以外の天然素材も模索している。「パイナップルの皮をレザーとする、スペインの先駆的な科学者と共に取り組んでいる」とOmiは言う。しかしながら製造プロセスが高価になることに気づき、「我々は今、豊富に取れる地元産のくるみに着目している。パイナップルと同じような手触りだからだ」と付け加えた。 他にもイミテーションレザーに加工できるマッシュルームや、マレーシアでとれる持続可能なラテックスも視野に入れている。このような生地を生成するには今はまだ多額の費用がかかるが、デザイナーたちはファッション産業の見直しのために、彼らの研究をシェアすることを望んでいる。「我々は、みんなで取り組むことを求める。今できることについてのグローバル意識を高め、政府も動かし、さらなる加工工場を増やす。そうすれば今までみんなが捨ててきたものを着用する未来につながるだろう」とVinは語った。
【翻訳編集】AFPBB News